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いひわけ
ふりがな文庫
“
分疏
(
いひわけ
)” の例文
庄兵衞は自分が突然問を發した動機を明して、役目を離れた應對を求める
分疏
(
いひわけ
)
をしなくてはならぬやうに感じた。そこでかう云つた。
高瀬舟
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「ちつたあ
黴臭
(
かびくさ
)
くなつたやうだが、そんでも
此
(
この
)
位
(
くれえ
)
ぢや
一日
(
いちんち
)
干
(
ほ
)
せば
臭
(
くさ
)
えな
直
(
なほ
)
つから」
勘次
(
かんじ
)
は
分疏
(
いひわけ
)
でもするやうにいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
やがて髯の赤い首席の
雀部
(
ささべ
)
が遅れた
分疏
(
いひわけ
)
をしながら入つて来た時、校長ももう朝飯が済んだ。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
この物語にわれは覺えず面をそむけしかば、若者は
分疏
(
いひわけ
)
らしく詞を添へて、されど新教の女なりき、惡魔の子なりきとつぶやきぬ。われ等二人はしばし語なくして相
對
(
むか
)
へり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
あれは自分が捜索を為遂げなかつたので、自分で自分に
分疏
(
いひわけ
)
をしてゐるのだ。併し兎に角己はあの男の繩張内の為事で、あの男に勝つて遣つた。どうもあの男にあの謎が解けなかつたのは無理もない。
病院横町の殺人犯
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
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庄兵衞は自分が突然問を發した動機を明して、役目を離れた應對を求める
分疏
(
いひわけ
)
をしなくてはならぬやうに感じた。そこでかう云つた。
高瀬舟
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「さうだつけかな、それでも
俺
(
お
)
ら
唐箕
(
たうみ
)
は
強
(
つよ
)
く
立
(
た
)
てた
積
(
つもり
)
なんだがなよ、
今年
(
ことし
)
は
赤
(
あか
)
も
夥多
(
しつかり
)
だが
磨臼
(
するす
)
の
切
(
き
)
れ
方
(
かた
)
もどういふもんだか
惡
(
わり
)
いんだよ」とお
品
(
しな
)
は
少
(
すこ
)
し
身
(
み
)
を
動
(
うご
)
かして
分疏
(
いひわけ
)
するやうにいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
壽阿彌は此等の人々に一々書を裁するに及ばぬ
分疏
(
いひわけ
)
に、「府城、沼津、燒津等
所々認
(
しよ/\したゝめ
)
候故、自由ながら貴境は先生より御口達
奉願候
(
ねがひたてまつりそろ
)
」
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「
勘次
(
かんじ
)
さん
與吉
(
よきち
)
こと
起
(
おこ
)
してた
處
(
とこ
)
なんだよ」
内
(
うち
)
の
女房
(
にようばう
)
は
分疏
(
いひわけ
)
してやつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
私は母のお蔭で、東京大学に籍を置くまでになつたが、種々の
障礙
(
しやうがい
)
のために半途で退学した。私は今其障礙を数へて、めめしい
分疏
(
いひわけ
)
をしたくは無い。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
わが見るところを以てすれば、辨難の文はいふもさらなり、批評の文にも權變あるは爭ふべからざることなれども、そを戲文を以て論文に代ふる
分疏
(
いひわけ
)
にせむはいかゞあるべき。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
大阪
天滿
(
てんま
)
の邸には四宮市兵衞が殘つて、豐臣方の奉行等に對して
命懸
(
いのちがけ
)
の
分疏
(
いひわけ
)
をした。
栗山大膳
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「森は実に才子だ。若しあの時お成で道が塞がつて遅れたと云つたら、己はきつとなぜお成の前に出掛けなかつたと云つたに違ない。森は
分疏
(
いひわけ
)
にならぬ分疏などはしない。実に才子だ」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
疏
漢検準1級
部首:⽦
12画
“分”で始まる語句
分
分明
分別
分限
分際
分娩
分捕
分限者
分銅
分量