トップ
>
出会頭
>
であいがしら
ふりがな文庫
“
出会頭
(
であいがしら
)” の例文
旧字:
出會頭
扉
(
ドア
)
を開けた
出会頭
(
であいがしら
)
に、爺やが
傍
(
そば
)
に、供が続いて
突立
(
つった
)
った
忘八
(
くつわ
)
の紳士が、我がために髪を結って化粧したお澄の姿に、満悦らしい鼻声を出した。
鷭狩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
幸
(
さいわい
)
、門は開けっ放しになっていたので、駈け込んで洋館の入口のベルを押した。と、
出会頭
(
であいがしら
)
に、ドアが開いて、一人の洋装婦人が顔を出した。
恐怖王
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
すんでに決死の幕を払って熱風一陣、宮津の家中へ斬り込まんとする
出会頭
(
であいがしら
)
へ、白足袋の
跣足
(
はだし
)
のまま駈け込んで来た正木作左衛門が大手を拡げて
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
出会頭
(
であいがしら
)
に取って押えてやろうと、ほほえんでいた七兵衛のいる方へは、ちょっと向いたきりで人影は、庭の
燈籠
(
とうろう
)
の蔭へ小走りに走って行くと、急に姿が見えなくなりました。
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
狭い木の階段を這うようにして、広いポーチへ上ると、
出会頭
(
であいがしら
)
にギーッと扉が開いて、
絞染更紗
(
しぼりぞめさらさ
)
の着物をきた、肥った婆さんが顔を出すなり、『こちらへ、どうぞ!』と言った。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
▼ もっと見る
拝
(
おが
)
みたさの
心願
(
しんがん
)
に
外
(
ほか
)
ならならなかったのであるが、きょうもきょうとて
浅草
(
あさくさ
)
の、この
春
(
はる
)
死
(
し
)
んだ
志道軒
(
しどうけん
)
の
小屋前
(
こやまえ
)
で、
出会頭
(
であいがしら
)
に、ばったり
遭
(
あ
)
ったのが
彫工
(
ほりこう
)
の
松
(
まつ
)
五
郎
(
ろう
)
、それと
察
(
さっ
)
した
松
(
まつ
)
五
郎
(
ろう
)
から
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
言いながらかかる露地口、
出会頭
(
であいがしら
)
に小僧を伴れて息せき切ってくる。
釘抜藤吉捕物覚書:03 三つの足跡
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ふたりはマリユスに気づかず、
出会頭
(
であいがしら
)
に彼につき当たったのだった。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
ひょいと振り向く
出会頭
(
であいがしら
)
に、近づいた男の顔が電燈に照らされて、ハッキリ分った。
猟奇の果
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
年紀
(
とし
)
十七の夏のはじめ、春の
名残
(
なごり
)
に降ろうとする大雨の前で、
戸外
(
おもて
)
は
真暗
(
まっくら
)
な
出会頭
(
であいがしら
)
。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その
出会頭
(
であいがしら
)
に、眼を
瞋
(
いか
)
らし、歯を
咬
(
か
)
み鳴らし、両足を揃えて猛然と備えたムク犬。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
私達が格子戸を開けて入ろうとすると、
出会頭
(
であいがしら
)
に、中から意外な人物が出て来た。私とその男とは、非常な
気拙
(
きまず
)
い思いで、ぶつかった目をそらす事も出来ず、暫く無言で睨み合っていた。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
出会頭
(
であいがしら
)
にバッタリと逢ったのは、昨夜柳原の土手で別れたムク犬であります。
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
と夢中で言った——処へひょっこり廊下から……脱いだ帽子を手に提げて、夏服の青いので
生白
(
なましろ
)
い顔を出したのは、その少年で。
出会頭
(
であいがしら
)
に聞かされたので、
真赤
(
まっか
)
になって逃げたと言います。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いま
出会頭
(
であいがしら
)
にお角に突き当った怪しい者でもなく、それとは全く別の人、すなわち、兵馬が吉原の茶屋からこれまで担いで来た神尾主膳が、地上へ差置かれたところで息を吹き返したために
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
足駄穿
(
あしだばき
)
の
尻端折
(
しりっぱしょり
)
で、
出会頭
(
であいがしら
)
に、これはと、
頬被
(
ほおかぶり
)
を取った顔を見ると、したり、可心が金沢で
見知越
(
みしりごし
)
の、いま尋ねようとして、見合わせた酒造家の、これは兄ごで、見舞に行った
帰途
(
かえり
)
だというのです。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
もう一つ横町を曲ると一町ばかりで私の家だという、その横町を何気なくヒョイと曲りますと、
出会頭
(
であいがしら
)
に一人の男が、何か狼狽している様子で慌ててこちらへやって来るのにバッタリぶつかりました。
赤い部屋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ことにその浪人どものうちの一人は、たしかに芹沢配下の井村に違いないと思われるから、いよいよ以て奇怪に感じてその翌日、隊の門を
潜
(
くぐ
)
ると、ちょうど
出会頭
(
であいがしら
)
のように物置の方から出て来た井村。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
上方の御老体が、それなり開けると
出会頭
(
であいがしら
)
になります。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お松が、道庵先生の屋敷の門を出ようとすると
出会頭
(
であいがしら
)
に
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
出会頭
(
であいがしら
)
に声を
懸
(
か
)
けたものがある。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
会
常用漢字
小2
部首:⼈
6画
頭
常用漢字
小2
部首:⾴
16画
“出会”で始まる語句
出会
出会面