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光景
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けしき
ふりがな文庫
“
光景
(
けしき
)” の例文
成程
左様
(
さう
)
言はれて見ると、
少許
(
すこし
)
も人を
懼
(
おそ
)
れない。
白昼
(
ひるま
)
ですら出て
遊
(
あす
)
んで居る。はゝゝゝゝ、寺の
内
(
なか
)
の
光景
(
けしき
)
は違つたものだと思つたよ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それは、田代の、いまのようにまだ役者にならない時分、
聖天町
(
しょうでんちょう
)
の油屋の次男坊だったころ毎日のようにながめた
光景
(
けしき
)
だった。
春泥
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
抑
(
そも/\
)
われは
寄辺
(
よるべ
)
ない
浮浪学生
(
ふらうがくしやう
)
、
御主
(
おんあるじ
)
の
御名
(
みな
)
によりて、
森
(
もり
)
に
大路
(
おほぢ
)
に、
日々
(
にちにち
)
の
糧
(
かて
)
を
乞
(
こ
)
ひ
歩
(
ある
)
く
難渋
(
なんじふ
)
の
学徒
(
がくと
)
である。おのれ
今
(
いま
)
、
忝
(
かたじけな
)
くも
尊
(
たふと
)
い
光景
(
けしき
)
を
観
(
み
)
、
幼児
(
をさなご
)
の
言葉
(
ことば
)
を
聞
(
き
)
いた。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
その
稜
(
かど
)
々は消えてゆく、圓になる、だんだん膨れてきた、こんだは
球
(
きう
)
だ。この
光景
(
けしき
)
の神々しさは、先のに、をさをさ劣らない。腕は更に筋張つてさし上げられる。
さしあげた腕
(旧字旧仮名)
/
レミ・ドゥ・グルモン
(著)
町に入ると、常ならぬ花やかな
光景
(
けしき
)
が、土地慣れぬ吉野の目に珍しく映つた。家々の軒には、
怪気
(
あやしげ
)
な画や「豊年万作」などの字を書いた古風の
行燈
(
あんどん
)
や提灯が掲げてある。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
寂
(
じやく
)
たるよもの
光景
(
けしき
)
かな。
耀
(
かゞや
)
く
虚空
(
こくう
)
、風絶えて
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
我庵
(
わがいほ
)
も
亦
(
ま
)
た秋の
光景
(
けしき
)
には
洩
(
もれ
)
ざりける。
秋窓雑記
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
朦朦と地獄の
光景
(
けしき
)
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そうしてみるともなく外の
光景
(
けしき
)
……バラックの屋根とラジオのアンテナとの錯綜のかぎりなく打続いた光景……でも、それは
春泥
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
跪いてゐる民衆は、今この神々しい
光景
(
けしき
)
をみて、愛と恩謝とで身を顫はした。恭敬は衆人の胸中にひれ伏し、謙遜は、其體内で、生の
破片
(
こはれ
)
の中、
扁石
(
ひらいし
)
の上に身を臥せる。
さしあげた腕
(旧字旧仮名)
/
レミ・ドゥ・グルモン
(著)
寂
(
じやく
)
たるよもの
光景
(
けしき
)
かな。耀く
虚空
(
こくう
)
、風絶えて
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
その中に帆柱のように林立する煙突の「新しい東京」の進展を物語るいさましい
光景
(
けしき
)
……「変ったなァ。」と歎息するように三浦はいった。
春泥
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
どんな
光景
(
けしき
)
をもっていたか、口惜しいが、ぼくには、それに似よりの舞台面をさえ目にうかべることができないのである。
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
……そのはかなく素枯れるであろう草のいのちにさえそぞろなおもいをさそわれるのがそのあたりの
光景
(
けしき
)
の身上だった。
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
やがてもうともりそめるであろう静かな灯影ばかりを偏えにたのんでいるといった
光景
(
けしき
)
。
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
“光景”の意味
《名詞》
光 景(こうけい)
目に見える景色や様子。
情景。場面。
(context、dated)日光。自然光。
(出典:Wiktionary)
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
景
常用漢字
小4
部首:⽇
12画
“光”で始まる語句
光
光沢
光明
光線
光芒
光琳
光子
光輝
光澤
光悦