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三町
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さんちやう
憶起す。……
先生は、
讀賣新聞に、
寒牡丹を
執筆中であつた。
横寺町の
梅と
柳のお
宅から
三町ばかり
隔たつたらう。
れて
憚りさまといひも
敢ず
更けぬ
内にお
急ぎなされなまなかお
止め
申さずば
是れ
程に
積るまいものお
氣の
毒のこといたしたりお
詫はいづれと
送り
出す
門口犬の
子の
聲恐ろしけれど
送りの
女中が
骨たくましきに
心強くて
軒下傳ひ
三町ばかり
御覽なされませあの
提灯は