三河みかは)” の例文
ふやせしは何か存じ寄にても有ての事なるや又山口惣右衞門は何故有てながいとま申付られしや當時かれ三河みかは町に浪宅を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
肯定に伴ふ新流行の「とても」は三河みかはの国あたりの方言であらう。現に三河の国の人のこの「とても」を用ゐた例は元禄げんろく四年に上梓じやうしされた「猿蓑さるみの」の中に残つてゐる。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
陸前りくぜん松島まつしま宮戸島みやとじまだとか、三河みかは吉胡よしこだとか、河内かはち國府こふだとか、備中びつちゆう津雲つぐもだとか、肥後ひご阿高あこうなどでは、ずいぶんたくさん人間にんげんほねて、あるひとつの場所ばしよからは百體ひやくたい三百體以上さんびやくたいいじようほね
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
三河みかは鳳來寺山ほうらいじさん高野山こうやさん比叡山ひえいざん三箇所さんかしよだけにゐる靈鳥れいちようで、けつして姿すがたせず、こゑきこえるだけだといひますが、もとは𤍠帶ねつたいとりで、とほわたつてくるのですから以上いじようみつつのやまばかりでなく
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
「ちよつとわけがあつてな、三河みかはの親類へ昨日、あづけただがな。」
かぶと虫 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
定番の下には一年交代の大番頭おほばんがしらが二人ゐる。東大番頭は三河みかは新城しんじやう菅沼織部正定忠すがぬまおりべのしやうさだたゞ、西大番頭は河内かはち狭山さやまの北条遠江守氏春とほたふみのかみうぢはるである。以上は幕府の旗下で、定番の下には各与力三十騎、同心百人がゐる。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
秋風あきかぜやとてもすすきはうごくはず 三河みかは子尹しゐん
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
秋風やとてもすすきはうごくはず 三河みかは子尹しゐん
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)