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一山
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ひとやま
ふりがな文庫
“
一山
(
ひとやま
)” の例文
あゝ此の金があったら又
一山
(
ひとやま
)
興
(
おこ
)
して取附く事もあろうかと存じまして、無理に七日までお泊め申しましたが、
愈々
(
いよ/\
)
明日
(
みょうにち
)
お立ちと聞きましたゆえ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
前棒
(
さきぼう
)
の
親仁
(
おやじ
)
が、「この
一山
(
ひとやま
)
の、見さっせえ、残らず
栃
(
とち
)
の木の大木でゃ。皆
五抱
(
いつかか
)
え、
七抱
(
ななかか
)
えじゃ。」「
森々
(
しんしん
)
としたもんでがんしょうが。」と
後棒
(
あとぼう
)
が
言
(
ことば
)
を添える。
栃の実
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
よりわけがすむと、
今度
(
こんど
)
は、
一山
(
ひとやま
)
売りのもりわけです。いたみはじめたくだものの箱の中から、一山十
銭
(
せん
)
だの二十銭だのというぐあいに、
西洋皿
(
せいようざら
)
へもりわけるのです。
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
かくて
二人
(
ふたり
)
は
一山
(
ひとやま
)
の落ち葉燃え尽くるまで、つきぬ心を語りて
黎明
(
あけがた
)
近くなりて西の空遠く帰りぬ。
星
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
この
一山
(
ひとやま
)
を退治ることは当分御免を
蒙
(
こうむ
)
りたいと思って、用箪笥の上へ移したのである。
あそび
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
一山
(
ひとやま
)
、
二山
(
ふたやま
)
、とやるね。一山は約三百億粒だとかいふ話だが、誰もそれをいちいち算へた事も無い。それを約百萬山くらゐ積み重ねると、まづざつとあれくらゐの峯が出來る。
お伽草紙
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
一山
(
ひとやま
)
巡
(
めぐ
)
って、も一つ山にさしかかろうとする頃うしろの方で鈴の音が
幽
(
かす
)
かに聞こえていた。
遍路
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
見ているうちに、小屋は
一山
(
ひとやま
)
の火となり、やがて、十坪もない灰に
化
(
な
)
ってしまった。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何
(
どれ
)
も
是
(
こ
)
れも
俊秀
(
しゆんしう
)
なら、
俊秀
(
しゆんしう
)
は
一山
(
ひとやま
)
百
文
(
もん
)
だとも
言得
(
いひえ
)
られる。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
一山
(
ひとやま
)
、
二山
(
ふたやま
)
、とやるね。一山は約三百億粒だとかいふ話だが、誰もそれをいちいち算へた事も無い。それを約百万
山
(
やま
)
くらゐ積み重ねると、まづざつとあれくらゐの峰が出来る。
お伽草紙
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
一山
(
ひとやま
)
巡
(
めぐ
)
つて、も一つ山にさしかからうとする頃うしろの方で鈴の音が
幽
(
かす
)
かに聞こえてゐた。
遍路
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
枝は
蔓
(
はびこ
)
って、谷に
亘
(
わた
)
り、葉は茂って峰を
蔽
(
おお
)
い、根はただ
一山
(
ひとやま
)
を
絡
(
まと
)
って居たろう。
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
枝
(
えだ
)
は
蔓
(
はびこ
)
つて、
谷
(
たに
)
に
亙
(
わた
)
り、
葉
(
は
)
は
茂
(
しげ
)
つて
峰
(
みね
)
を
蔽
(
おほ
)
ひ、
根
(
ね
)
はたゞ
一山
(
ひとやま
)
を
絡
(
まと
)
つて
居
(
ゐ
)
たらう。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
加州家
(
かしゅうけ
)
の御先祖が、今の
武生
(
たけふ
)
の城にござらしった時から、
斧
(
おの
)
入れずでの。どういうものか、はい、御維新前まで、越前の
中
(
うち
)
で、
此処
(
ここ
)
一山
(
ひとやま
)
は、
加賀
(
かが
)
領でござったよ——お前様、なつかしかんべい。
栃の実
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
“一山”で始まる語句
一山風
一山同鐘
一山支配
一山大先達