“前棒”の読み方と例文
読み方割合
さきぼう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先をいくお絃の駕籠かごが、つと路傍みちばたに下ろされた。前棒さきぼうの駕籠屋の草鞋わらじがゆるんだから、ちょっとここで締め直して行きたいというのである。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
といったのは前棒さきぼうの駕籠屋。偶然にも、その駕籠をかついで行く権三ごんざ助十すけじゅうは、あのとき机竜之助を乗せた二人であるらしい。
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
前棒さきぼう親仁おやじが、「この一山ひとやまの、見さっせえ、残らずとちの木の大木でゃ。皆五抱いつかかえ、七抱ななかかえじゃ。」「森々しんしんとしたもんでがんしょうが。」と後棒あとぼうことばを添える。
栃の実 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)