“るす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
留守76.1%
不在17.8%
留主3.3%
不在中0.6%
畄守0.6%
留子0.6%
留宅0.6%
留間0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
留守るすの事は全く御安心下さい、という朗報にもなりはせぬかと思って、愚かな作者が、どもりながら物語るささやかな一挿話である。
佳日 (新字新仮名) / 太宰治(著)
仕方がないからシャブズン・ラマに渡そうとしたところが、ラマもネパールのカトマンズの方へ寺詣りに行かれてお不在るすであった。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
が悪うてとてもはや冗談は云えませんなうして中々ちま/\としてえて、かてえ気性でござえますから、冗談は云えましねえよ、旦那様がお留主るすの時などは
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
平助は正覚坊の背中をでながら、さてその始末しまつに困りました。家に置いておけば、自分がりょうに出た不在中るすに、村のいたずら小僧こぞうどもからどんな目にあわされるかわかりません。
正覚坊 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
ある日、地面に散らばった紅葉を陽が照らして、暖かくはなかったが晴ればれとしていたとき、サフィーとアガータとフェリクスは遠足に出かけ、老人は自分から望んでひとりで畄守るすをしていた。
そしてある日、名誉の門標はいつのまにか火鉢ひばち引出ひきだしから、門の鴨居かもいの正面に移っていた。母の留子るすに大吉がそこへ打ちつけたのである。小さな「名誉の門標」は、しかるべき位置に光っていた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
山脇やまわきと改ため以前の如く外科げくわを業とすれども南都とちがひ新規しんきの場所故何事も思はしからず漸々にほそけふりを立居たるに或日家内の者愛宕あたごへ參りける留宅るす盜人ぬすびと押入おしいり賣殘うりのこりし少しの道具を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
をりふしはひにいままでこともなき日本全圖にほんぜんづなどヽいふものをおたみがお使つかひの留間るすひろけてこともあり、新聞紙しんぶんしうへにも札幌さつぽろとか北海道ほくかいだうとか文字もじにはいちはやくのつく樣子やうす
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)