“よんどころ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
58.5%
拠所20.8%
7.5%
拠処5.7%
余儀所1.9%
寄所1.9%
據所1.9%
據處1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何ういう人を亭主に持ちおると思ってる内に、旦那さまのお妾さまだと聞きやしたから、よんどころねえと諦らめてるようなものゝ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
角「親に無沙汰で連れて来た其処は重々済まないが、何分親御の行方が知んねえもんだから、よんどころなく連れて来やしたので」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
——拠所よんどころなく雪の道具だけに講釈で聴いて覚えていた「鉢の木」をいい加減にでっち上げて、どうやらこうやらお茶を濁した。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
しかし、それでも、拠所よんどころない場合で、弟子を断わり切れぬので両三人また弟子を置くようになりました。
權三 まつたくよんどころない用がありまして……。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
忠之はよんどころなく利章に出勤を命じた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
拠処よんどころなく物を云うにも、今までの無遠慮に隔てのない風はなく、いやに丁寧に改まって口をきくのである。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
派出婦をしていたころ男に押えつけられれば拠処よんどころなくその意に従った。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
今日のお弁当のおかずは玉子焼にして上げようと思ッても鍋には出来ず、余儀所よんどころないから私が面倒な思いをしてこしらえて附けましたアネ……アアアアたましとが気をかせればこんなッた……しかし飛んだ余計なお世話でしたヨネー
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
御面師は山向ふの村へ仕入れに行くと、つい不覚の酒に参つて日帰りもかなはなかつたから、寄所よんどころなく万豊の桐で辛棒しようとするのだが、斯う穴やふし瘤だらけでは無駄骨が折れるばかりで手間が三倍だと滾しぬいた。
鬼涙村 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
父の性質としてかういふうるさい役務は好まなかつたのであるが、人物に乏しい僻村へきそんでは他に適當な候補者が見つからないので、據所よんどころなく選ばれ據所なく承諾したのらしかつた。
避病院 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
たうとうしまひには、男のあく事の無い要求に據處よんどころ無く、三田の蟇口から十圓盜み、それがわからなかつたのに安心して、今度は野呂の財布から五圓とつたのださうである。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)