“ふざけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
巫山戯85.0%
巫山戲3.5%
巫女戯1.8%
巫戯化1.8%
惡戲1.8%
巫戯0.9%
弄戯化0.9%
悪戯0.9%
戯気0.9%
戯謔0.9%
狎戯0.9%
諧謔0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
畜生、巫山戯ふざけている。私は……一昨々年——家内をなくしたのでございますが、つれがそれだったらこういうめた口は利きますまい。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
圭一郎は立つて行つた、それを女中の手から奪ふやうにしてぎ取つた。痘瘡もがさの跡のある横太りの女中は巫山戲ふざけてなほからかはうとしたが、彼の不愛嬌なしかめ面を見るときまりわるげに階下へ降りた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
昨日きのふ川田かはだやがみせでおちやつぴいのお六めと惡戲ふざけまわして、たくもない往來わうらいへまでかつしてちつたれつ、あんないた了簡りようけんすゑげられやうか、まあ幾歳いくつだとおもふ三十は一昨年おとゝし
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そんな訳なんで……どうもあすこの材木置場って奴はロクな処じゃねえんで……変な野郎や阿魔あまッ子の巫戯ふざけ場所になっておりやすんで……ヘイ。
芝居狂冒険 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
学問だの数学だのと、あとから出来たものにばかり驚いて、弄戯化ふざけた真似をしやがる。百年前に生れた奴は一匹も居ないと見える。はばかりながら日本の地震鯰様は昔から無学文盲で押して来た人だ。
昨日きのふも川田やが店でおちやつぴいのお六めと悪戯ふざけまわして、見たくもない往来へまで担ぎ出して打ちつ打たれつ、あんな浮いた了簡りようけんで末が遂げられやうか、まあ幾歳いくつだとおもふ三十は一昨年おととし
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
世の中には随分悪戯気ふざけの多い人もあるから、大に警察を騒がせて、草葉の蔭から笑ってやろうと計画する場合もあるだろう。
闘争 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
「オホホ、いやですネエ、お戯謔ふざけなすっては。今鴫焼しぎやきこしらえてあげます。」
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
四辺あたり構はず狎戯ふざける、妙な姿態しなをする。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
あの豚一様ぶたいちさま(豚肉を試食したという一橋公の異名)か、何も知らないものは諧謔ふざけ半分にそんなことを申しまして、とかく江戸では慶喜公の評判がよくございません……
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)