“にんじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ニンジン
語句割合
人参57.5%
人蔘17.2%
胡蘿蔔9.2%
人參8.0%
仁参3.4%
葫蘿蔔2.3%
忍人1.1%
胡羅蔔1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猪や兎の肉でも悪くはないが、にらねぎ人参にんじんを刻みこんだたれで、味付けしながら気ながに焙った鹿の肉ほど、甲斐にとってうまい物はない。
一寸ちよいと世辞せじばあさん、くだん人参にんじん干瓢かんぺうはなし旅僧たびそう打出うちだすと
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その時アクが上へ浮いて来ますからよくすくい取ってそれから玉葱たまねぎ人参にんじんなんぞを一つずつ入れて弱い火で三時間以上煮ます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
古びて、少し傾いた屋根がのっかっている村ソヴェトの車寄せの前で、青年共産主義同盟員コムソモーレツニキータが、ルバーシカをしめた帯革へ片手さしこんで、片手でやけに人蔘にんじん色の頭をかいている。
ピムキン、でかした! (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
それを錠剤にして馬にませると、今云ったような恐ろしい中毒を起すが、反対に人間の重病患者に内服させると、人蔘にんじんと同じような効果をあらわすので、私は内職に製造して薬屋に売らせている。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
大根人蔘にんじんの種を安くゆずってもらってこの裏の五坪の畑にき、まことに興覚めな話で恐縮ですが、出家も尻端折しりばしょりで肥柄杓こえびしゃくを振りまわさなければならぬ事もあり
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
それに君如何どうだ、細君は殆んど僕等の喰ひあましの胡蘿蔔にんじん牛蒡ごぼうにもありつかずに平素しよつちう漬物ばかりをかぢつてる、一片ひときれだつて亭主の分前わけまへに預つたことはないよ。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
「あれが、一本でも売れたら、胡蘿蔔にんじんを三銭買ってやるけに、たのしみにして待っていろよ」
キャラコさん:10 馬と老人 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
中にもコスモスは、胡蘿蔔にんじんのような葉がちぢれて、せた幹がひょろひょろして立っているのである。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「お孃さんもあきらめなさるが宜い。若いうちは、相手がどんな惡人でも、諦めきれねえ樣子だが、人參にんじん牛蒡ごばうのやうに人を斬る奴だけは、人間扱ひにしちやならねえ。どんな念佛をとなへても、こいつだけは極樂へ行けねえ人間だ」
茶呑茶碗ちやのみぢやわんひとつ/\にかれて、何處どこからかそなへられたいも牛蒡ごばう人參にんじん野菜やさい煮〆にしめ重箱ぢゆうばこまゝかれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
竹行李たけがうりこしけて、端坐たんざした人參にんじん手代てだい端坐たんざだけにける。
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
天気の悪るいのになぜグード・モーニングですかと生徒に問われて七日間なぬかかん考えたり、コロンバスと云う名は日本語で何と云いますかと聞かれて三日三晩かかって答を工夫するくらいな男には、干瓢かんぴょう酢味噌すみそが天下の士であろうと、朝鮮の仁参にんじんを食って革命を起そうと随意な意味は随処にき出る訳である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
兩側の狹い淺い溝には、襤褸片ぼろきれ葫蘿蔔にんじん切端きれつぱしなどがユラユラした涅泥ひどろに沈んで、黝黒どすぐろい水に毒茸の樣な濁つた泡が、ブク/\浮んで流れた。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
信長は、安養寺が重ねて「首をはねよ」と云うをきかず自分に従えよとすすめたが聴かないので、「然らば立ち帰りて、浅井に忠節を尽せよ」とて、小谷へ帰した。忍人にんじん信長としては大出来である。
姉川合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
馬鈴薯じゃがいも甘藷かんしょ胡羅蔔にんじん雪花菜ゆきやさいふすまわら生草なまくさ、それから食パンだとか、牛乳、うさぎとり馬肉ばにく、魚類など、トラックに満載まんさいされてきますよ」
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)