“にんじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ニンジン
語句割合
人参55.6%
人蔘18.9%
胡蘿蔔8.9%
人參7.8%
仁参3.3%
忍人2.2%
葫蘿蔔2.2%
胡羅蔔1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下等の西洋料理屋ではその玉子へ水を割って玉子一つを十五人前位のカツレツに使うそうです。附合せが人参にんじんとジャガ芋位ですな。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
野菜も買うとなるとなかなか高いので、大根人蔘にんじんの種を安くゆずってもらってこの裏の五坪の畑にき、まことに興覚めな話で恐縮ですが
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
それに君如何どうだ、細君は殆んど僕等の喰ひあましの胡蘿蔔にんじん牛蒡ごぼうにもありつかずに平素しよつちう漬物ばかりをかぢつてる、一片ひときれだつて亭主の分前わけまへに預つたことはないよ。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
茶呑茶碗ちやのみぢやわんひとつ/\にかれて、何處どこからかそなへられたいも牛蒡ごばう人參にんじん野菜やさい煮〆にしめ重箱ぢゆうばこまゝかれた。其處そこにはぜんだいなにもなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
だから本人の気の持ちよう一つでは、仁参にんじんが御三どんの象徴になって瓢箪ひょうたんが文学士の象徴になっても、ことごとく信心がらのいわしの頭と同じような利目ききめがあります。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
忍人にんじん信長としては大出来である。
姉川合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
両側の狭い浅い溝には、襤縷片ぼろきれ葫蘿蔔にんじん切端きれつぱしなどがユラユラした𣵀泥ひどろに沈んで、黝黒どすぐろい水に毒茸の様な濁つた泡が、プクプク浮んで流れた。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
馬鈴薯じゃがいも甘藷かんしょ胡羅蔔にんじん雪花菜ゆきやさいふすまわら生草なまくさ、それから食パンだとか、牛乳、うさぎとり馬肉ばにく、魚類など、トラックに満載まんさいされてきますよ
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)