“ぜんい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
禅椅16.7%
前胃16.7%
善意16.7%
染衣16.7%
涎衣16.7%
漸移16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
魯達もあわててを合せる。——見れば長老の上人は、払子ほっすを払って、やおら禅椅ぜんいかかった様子。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
見ると、一つの禅椅ぜんい(寺椅子いす)がいていたので、魯達は澄ましこんでそれに腰かけた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
先ず庖丁ほうちょうって背の方の首の処をちょいとりまして中へ指を入れて鶏の前胃ぜんい抽出ひきだしました。あの通りスルスルと楽に出ます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
うしておつぎは卯平うへいむかつてかれ幾分いくぶんづゝでも餘計よけい滿足まんぞく程度ていどにまでこゝろつくすことが、善意ぜんいもつてしてもむし冷淡れいたんであるがごとえねばならなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
とふらふこそ誠の安樂あんらく成んとて幡隨院ばんずゐゐんの弟子となり剃髮ていはつ染衣ぜんいに状を變名を自貞じていと改め淺草あさくさ今戸にいほりを結び再法庵さいほふあんと號し母諸共におこなひ濟し安く浮世をすごせしとかやいほりの壁に種々いろ/\和歌わかありけるが其中に
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一日あるひ侯は急に榛軒を召した。榛軒は涎衣ぜんいを脱することを忘れて侯の前に進み出た。上下しやうか皆笑つた。榛軒わづかに悟つてしづかに涎衣を解いて懐にし、てんたる面目があつた。是が二つである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
妥当を欠くにもかかわらずこれをあくまでも取りくずしがたき whole と見傚みなす弊や、あるいは漸移ぜんいの勢につれてこの主義の意義が変化を受けて混雑をきたす弊を述べたのであります。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)