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きよだい
二十
間にも
餘る
巨大な
建物は、
見るから
毒々しい
栗色のペンキで
塗られ、
窓は岩
疊な
鐵格子、
其でも
尚だ
氣が
濟まぬと
見えて、
其の
内側には
細い、
此も
鐵製の
網が
張詰めてある。
火口近くにゐてこの
波動に
直面したものは、
空氣の
大きな
槌を
以て
擲られたことになるので、
巨大な
樹木が
見事に
折れ、
或は
根こぎにされて
遠方へ
運ばれる。
勿論家屋などは
一溜りもない。
此時の
嬉しさ!
見ると一
尺位いの
鰺で、
巨大なる
魚群に
追はれた
爲に、
偶然にも
艇中に
飛込んだのである。
天の
賜と
私は
急ぎ
取上げた。