“きばらし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
気晴66.7%
氣晴33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あまりといえばつれない奥様のなされかた、——よし不義のそもそもから旦那様の御耳に入れて、御気毒ながらせめてもの気晴きばらしに、奥様の計略の裏を掻いてくれんと、私は女の本性を顕したのです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「ちっとことでもいちゃどうだい。気晴きばらしに」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ミハイル、アウエリヤヌヰチも猶且やはり初中終しよつちゆう、アンドレイ、エヒミチを訪問たづねてて、氣晴きばらしせることが自分じぶん義務ぎむ心得こゝろえてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
これが、丸持まるもち祕藏子ひぞつこだと、匙庵老さじあんらうみやくつて、氣鬱きうつしやうでごわす、とお氣晴きばらしを、とて、ぐに野幇間のだいこ變化ばけやつ
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ときでも、かれからはなれてたくおもふのでつたが、とも自分じぶんよりかれを一でもはなことはなく、なんでもかれ氣晴きばらしをするが義務ぎむと、見物けんぶつとき饒舌しやべつゞけてなぐさめやうと、附纒つきまとどほしの有樣ありさま
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
アンドレイ、エヒミチはハヾトフが自分じぶん散歩さんぽさそつて氣晴きばらしせやうとふのか、あるひまた自分じぶん那樣仕事そんなしごとさづけやうとつもりなのかとかんがへて、かくふく着換きかへてともとほりたのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)