“かいぜん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
快然37.5%
改善18.8%
塊然12.5%
階前12.5%
魁然12.5%
隗然6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
英気勃々ぼつぼつとして我こそ姫君の選に預からんと心ひそかに期する所あるは独身者の若紳士なり。中川兄妹は主人方の手伝い役、小山夫婦は来客の間を周旋しゅうせんし、大原満は快然かいぜんとして得意の色あり。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それゆゑ日本にほん經濟けいざい立直たてなほ必要ひつえうがあるのであるが、經濟けいざい立直たてなほしが出來でき累年るゐねんつゞ輸入超過ゆにふてうくわげん國際貸借こくさいたいしやく改善かいぜんせられてはじめきん解禁かいきん出來でき
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
茫々ぼうぼうたる世間に放れて、はやく骨肉の親むべき無く、いはんや愛情のあたたむるに会はざりし貫一が身は、一鳥も過ぎざる枯野の広きに塊然かいぜんとしてよこたはる石の如きものなるべし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ひとありてわれまなばば、おなじくともに仙葩せんぱん、とうたはな微紅びこうむ。昌黎しやうれいあへしんぜず。韓湘かんしやうまたやかた階前かいぜん牡丹叢ぼたんさうゆびさしていはく、いまあるのみ。叔公をぢさんもしはなほつせば、われすなはちひらかしめん。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
手桶から、柄杓ひしゃくで頭へ水をかけた途端、十重、二十重に縛られたままの怪青年は、子牛ほども大きい魁然かいぜんたる大狸に化けてしまった。実に、思いがけない出来ごとだ。
純情狸 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
そして、跪いて祝詞を唱え、天劉伶を生む、酒を以て名を為す。一飲一斛五斗にして醒を解す。女の言葉など慎んで聴くものじゃない、と言って破顔一笑。すなわち酒を引き肉を御し、隗然かいぜんたるのみ。
酒渇記 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)