せつ)” の例文
竜神より神仏へくういふ普通ふつうせつなれど、こゝにめづらし竜燈りうとうの談あり、少しく竜燈をげすべき説なればしばらくしるして好事家かうずか茶話ちやわきようす。
瘠我慢やせがまんせつは、福沢先生が明治二十四年の冬頃に執筆せられ、これを勝安芳かつやすよし榎本武揚えのもとたけあきの二氏に寄せてその意見をもとめられしものなり。
瘠我慢の説:01 序 (新字新仮名) / 石河幹明(著)
左の一篇は木村芥舟翁きむらかいしゅうおう稿こうかかり、時事新報じじしんぽう掲載けいさいしたるものなり。その文中、瘠我慢やせがまんせつ関係かんけいするものあるを以て、ここに附記ふきす。
しかし、いち自動車じどうしや手負ておひごときは、もののかずでもない、たゝかへば驕將けうしやうは、張中ちやうちうせつれなかつた。ゆうなり、またけんなるかな。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
広田先生は其話そのはなしをした時に、笑ひながら、尤も是はわたしせつぢやないよとことわられた。成程三四郎にも何処どこが名文だかわからない。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
このせつ敷衍ふえんして日本美術史にほんびじゆつし劈頭へきとうにこれを高唱かうしやうしたものであるが今日こんにちにおいても、なほこのせつしんずるひとすくなくないかとおもふ。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
その證據しようこには、婦人雜誌ふじんざつし女學校ぢよがくかう校長かうちやうせつなどをむと、色々いろ/\ほん名前なまへげてゐても、ことごとくもつともらしい出鱈目でたらめである。
読書の態度 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
りこうなわかいがんは、みんなをあつめて、そのつきした協議きょうぎひらくことにしました。するといろいろのせつました。
がん (新字新仮名) / 小川未明(著)
先生せんせい此等これら言葉ことば其實そのじつ平凡へいぼんせつですけれど、ぼく先生せんせい生活せいくわつ此等これらせつくと平凡へいぼん言葉ことば清新せいしんちからふくんでることをかんじました。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
僕はかつて精力の貯蓄ちょちくなる題のもとに、精神の力も貯蓄すべきことを論じたことがあったが、感情の貯蓄についても同じようなせつをときたい。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
此燒土このやけつちついて、武内桂舟畫伯たけうちけいしうぐわはくせつがある。陶器通たうきつう立場たちばからしてかんがへてたので、つちやけさうすまでくといふのは、容易よういでない。
依之増修ぞうしうせつに於て此事はかの書に見しとおぼえしも、其書を蔵せざれば急就きうしの用にべんぜず、韈癬べつせんするが多し。かつ浅学せんがくなれば引漏ひきもらしたるもいと多かるべし。
これもわたしんだだけの範圍はんいでいへば、日本では里見弴さん、久保田万太郎さん、豐島與志雄さんがいづれもたん篇小せつの中に球突塲たまつきば題材だいざいにしてゐる。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
こっちやこっちの方はガラスがあついので、光るつぶすなわち星がたくさん見えその遠いのはぼうっと白く見えるという、これがつまり今日の銀河ぎんがせつなのです。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
呂宋兵衛るそんべえは、昌仙しょうせんせつをきいて、それこそ、落人おちゅうど勝頼かつより化身けしんにちがいなかろうと、大きく一つうなずいた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
〔譯〕周子しうしせいしゆとす、こゝろ本體ほんたいを守るを謂ふなり。※説づせつに、「よく無し故にせい」と自註じちゆうす、程伯氏ていはくしこれに因つて天よくせつ有り。叔子しゆくしけいする工夫くふうも亦こゝに在り。
かの石棒をもつて古史に所謂いはゆるイシツツイなりと爲すがごときは遺物發見はつけんの状况に重みをかざる人のせつにして、苟も石器時代遺跡せききじだいゐせきの何たるを知る者は决して同意どういせざる所ならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
我輩が年来の所見を以ていかように判断せんとするもせつを得ざるその次第は、我が国人がくまでに力を尽して外交を重んじ、ただに事実に国の富強文明をはかるのみならず
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
せつ云、景気の句世間容易にする、もってほかの事也。大事の物也。連歌に景曲といい、いにしへの宗匠深くつつしみ一代一両句にはすぎず。景気の句初心まねよき故深くいましめり。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
またその弟子でしのワルセイが、先生せんせいせつ事實じじつによつてだん/\證明しようめいしてつたのでありますが、どうしてこの北歐ほくおう一小國いちしようこく學者がくしやが、かようなせつすにいたつたかといふのに
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
出せば大藤受取て世に婚禮こんれいにはもちひると又いむき日と有といへどもいづれ附會ふくわいせつの多くて取可き所ろもさらになし然は云へ世俗せぞくに從はずば和郎そなたの方の如何いかゞにやと思ふ計りに良辰よきひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
(六六)周澤しうたくいまあつからざるに、しか(六七)きはめてなれば、せつおこなはれてこうるときはすなは(六八)とくく、せつおこなはれずしてはいるときはすなはうたがはれん、かくごとものあやふし。
さうぢやよ 火星にきものがゐて運河をつくつたといふせつをたてる学者がくしやがゐる
一冊いつさつの本を三四十人して見るのでは一人ひとり一日いちにちとしても一月余ひとつきよかゝるので、これでは奈何どうもならぬとふので、じゆくしたのであるから、印行いんかうして頒布はんぷする事にたいとせつ我々われ/\三名さんめいあひだおこつた
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
わたし日本にほん今日こんにち經濟界けいざいかい金解禁きんかいきん出來できたからとつて、たなごゝろかへごと景氣けいきやうとはかんがへぬ。しかしながらいませつわたしこゝ説明せつめいして半面はんめん事實じじつかたるものとからうとおもふのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
竜神より神仏へくういふ普通ふつうせつなれど、こゝにめづらし竜燈りうとうの談あり、少しく竜燈をげすべき説なればしばらくしるして好事家かうずか茶話ちやわきようす。
何事なにごと外國人ぐわいこくじんせつ妄信まうしんする日本人にほんじんは、これをいておほいに感服かんふくしたもので、識見しきけん高邁かうまいせうせられた岡倉をかくらかくごときも
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
殘念ざんねんながら、博士はかせ講演かうえん拜聽はいちやうするをなかつたので、博士はかせ瓢箪山ひやうたんやまおよ新發見しんはつけん横穴よこあなつひて、如何どういふせつ發表はつぺうされたか、らぬが
みんなは、この最後さいごせつしたがいました。それから、ゆきひかる、たかやまたずねて、そのふもとへといったのであります。
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
本編雪のほかの事をのせたるは雪譜せつふの名をむなしうするにたれども、しばらくしるして好事かうず話柄わへいす。増修そうしうせつまたしかり。
何者なにものにもと意味いみ世評せひやうとか、先輩せんぱいせつとか、女學校ぢよがくかう校長かうちやう意見いけんとか、さういふ他人たにん批判ひはんふのである。
読書の態度 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
屠蘇とそましながら、言葉ことばしづかにつてかした教訓けふくんけつしてめづらしいせつではなかつたのです。すこ理窟りくつならべるをとこならだれでもることなんでした。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
つてもつ乳媼うばをして妹妃まいひせしむ。嬌嫉けうしつごとく、のゝしつていはく、えゝうどうしようねと、やまひえたりとふ。あへせつあることなし、われくのみ。
聞きたるまゝ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
せつそのものは善きも、その説をきたす動機がはなはだいやしいとか何とかいって、説そのものをもいやしむようになる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
一月一日の時事新報に瘠我慢やせがまんせつおおやけにするや、同十三日の国民新聞にこれに対する評論ひょうろんかかげたり。
れは留蔵とめぞうならんといえば、先生、それそれその森田もりた留蔵……それよりだん、新旧の事に及ぶうち、予今朝こんちょうの時事新報にいでたる瘠我慢やせがまんせつに対する評論ひょうろんについてと題する一篇に
どんな事があっても遣遂やりとげようではないかと云うので、原田とはごくせつが合うて、いよいよ英書を読むとう時に、長崎から来て居た小供があって、その小供が英語をしって居ると云うので
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
(一〇四)このせつ其知そのちみなあたれり。しかれどもはなはだしきものりくせられ、(一〇五)うすものうたがはる。かたきにあらざるなり(一〇六)しよするすなはかたきなり。むかし彌子瑕びしか衞君ゑいくんあいせらる。
だが、奉行ぶぎょう石見守いわみのかみ目付めつけたちは、どうしてもそのせつだけではがえんぜない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、この神武天皇じんむてんのう御陵ごりようひさしくれはてゝをつて、じつはそのかたちもよくわかりませんし、場所ばしよについてもいろ/\のせつがありますが、とにかくあまりおほきくないまるつかであつたとおもはれます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
あつかひ方によつてはおも白い小せつも書けやうといふものである。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
百樹曰、余牧之老人が此書の稿本かうほんつき増修ぞうしうせつそへ上梓じやうしため傭書ようしよさづくる一本を作るをりしも、老人がよせたる書中に
はへうじも、とは、まさかひはしなかつたけれども、場合ばあひ……きれいきたないなんぞ勿體もつたいないと、たちのき場所ばしよ周圍しうゐからせつて、使つかひかはつて、もう一度いちど
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
新聞しんぶんには講演かうえん梗概かうがいたが、新聞しんぶん記事きじには、信用しんようはらはぬ一にんであるので、しようとせぬ)として、生意氣なまいきながらごとせつするのである。
のなくなったくまを、いつまでもおりのなかへいれておく必要ひつようがないというせつました。
白いくま (新字新仮名) / 小川未明(著)
一方いつぽうにはてつほう地中ちちゆうからすことが容易よういでありますから、はやくから使つかはれたとのせつがありますし、また一方いつぽうにはエヂプトのごくふる時代じだいに、もうてつ發見はつけんされてゐたといふこともありますが
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
やはり民部のせつ常識じょうしきであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
依之増修ぞうしうせつに於て此事はかの書に見しとおぼえしも、其書を蔵せざれば急就きうしの用にべんぜず、韈癬べつせんするが多し。かつ浅学せんがくなれば引漏ひきもらしたるもいと多かるべし。
モダンの淑女しゆくぢよ……きものは不斷着ふだんぎでも、足袋たび黄色きいろよごれない、だぶ/\しないしわらないのにしてほしい。練出ねりだときことである。はたらくとへば、せつちがふ。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「そんなら、おれたちは、おじいさんに案内あんないたのんで、かけることにしようじゃないか。」と、なかでも、もっとも野生やせいゆうしていた、ケーがんが、さっそくこのせつ賛成さんせいしました。
がん (新字新仮名) / 小川未明(著)