“好事家”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうずか75.0%
かうずか11.1%
ものずき4.2%
かうづか2.8%
ディレッタント2.8%
アマチュア1.4%
アマチユア1.4%
ヂレッタント1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
右は事実か、あるいは好事家こうずかの作りたる奇話か、これを知るべからずといえども、林家に文権の帰したる事情は、推察するに足るべし。
学問の独立 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
竜神より神仏へくういふ普通ふつうせつなれど、こゝにめづらし竜燈りうとうの談あり、少しく竜燈をげすべき説なればしばらくしるして好事家かうずか茶話ちやわきようす。
本来私は、余り好事家ものずきのほうではないつもりだが、東屋氏にこう誘われると、どうしたものか理性より先に口のほうが「うん、よし」と返事をしてしまった。
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
宝暦年中平賀鳩渓きうけい(源内)火浣布をはじめてせいし、火浣布考くわくわんふかうあらはし、和漢の古書を引、本朝未曾有みそう奇工きこうほこれり。ぼつしてのち其術そのじゆつつたはらず、好事家かうづか憾事かんじとす。
すなわち高利貸犬居仁平の甥で有名なる早熟児アンファン・テリブル印東忠介、珊瑚王の伜で名代の好事家ディレッタント山木元吉、最近アメリカから来た当時売出しのダンサー川俣踏絵
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
好事家アマチュア探偵小説作家が、彼のものせる作品の発表にあたり、かくの如き「古書」の形態を装い、同好者の何人かに入手されんことを、密かに、望んでいた……と。
京鹿子娘道成寺 (新字新仮名) / 酒井嘉七(著)
国史国文学の研究家であり、好事家アマチユアである村瀬君助が小野の小町の手植ゑと言ひ伝へられるこの芍薬の傍へ来たときにはかなり疲れて汗を垂らしてゐた。
小町の芍薬 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
人造ダイヤの留金のついた銀色の踊り靴で、しきりに元吉の脊骨を蹴りつけるが、好事家ヂレッタントはなかなか起きて来ぬ。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)