骨格こつかく)” の例文
かろ服裝ふくさうせる船丁等ボーイらちうになつてけめぐり、たくましき骨格こつかくせる夥多あまた船員等せんゐんら自己おの持塲もちば/\にれつつくりて、後部こうぶ舷梯げんていすで引揚ひきあげられたり。
彼女は骨格こつかく屈強くつきやうな、肩の張つた、手足の頑丈な、脊の高くない、ぶく/\してはゐないがふとじゝの婦人だつた。稍大顏で、二重顎の下ががつしり發達してゐた。
足のかたちでもこし肉付にくつきでも、またはどうならちゝなら胸なら肩なら、べて何處どこでもむツちりとして、骨格こつかくでも筋肉きんにくでも姿勢しせいでもとゝのツて發育はついくしてゐた。加之それにはだしろ滑々すべ/″\してゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ナニかまはぬ、ゆるすからい。登「しからば御免ごめんを……エヘヽヽういふ事にいたしますか。殿「ウム、骨格こつかくぢやな。登「へい、おかげさまで四十五さいまで一わづらうたことはござりませぬ。 ...
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
その間に養はれた如何なる困苦にも屈せぬ精神的骨格こつかく、民族としての強い団結力、宗教的にまで高められた天皇尊崇の信仰は、二千六百年を通じて、日本国民性の中核を成してゐるのである。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)