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鐵燈籠
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かなどうろう
ふりがな文庫
“
鐵燈籠
(
かなどうろう
)” の例文
新字:
鉄灯籠
第一
(
だいいち
)
、
二階
(
にかい
)
の
其窓
(
そのまど
)
にも、
階下
(
した
)
の
縁先
(
えんさき
)
にも、とり/″\に
風情
(
ふぜい
)
を
添
(
そ
)
へる、
岐阜提灯
(
ぎふぢやうちん
)
と、
鐵燈籠
(
かなどうろう
)
、
簾
(
すだれ
)
と
葭簀
(
よしず
)
の
涼
(
すゞ
)
しい
色
(
いろ
)
。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
庭の松が
枝
(
え
)
に
釣
(
つる
)
したる、
仄
(
ほの
)
暗き
鐵燈籠
(
かなどうろう
)
の光に
檐前
(
のきさき
)
を照らさせて、障子一重の内には振鈴の聲、急がず緩まず、四曼不離の夜毎の
行業
(
かうごふ
)
に慣れそめてか、
籬
(
まがき
)
の蟲の
駭
(
おどろ
)
かん樣も見えず。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
其
(
そ
)
の
影法師
(
かげぼふし
)
が、
鐵燈籠
(
かなどうろう
)
の
幽
(
かすか
)
な
明
(
あか
)
りで、
別嬪
(
べつぴん
)
さんの、しどけない
姿
(
すがた
)
の
上
(
うへ
)
へ、
眞黒
(
まつくろ
)
に
成
(
な
)
つて、
押
(
おし
)
かぶさつて
見
(
み
)
えました。そんな
處
(
ところ
)
へ
誰
(
だれ
)
が
他人
(
たにん
)
を
寄
(
よ
)
せるものでございます。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
蒸暑
(
むしあつ
)
い
夜
(
よ
)
で、
糊澤山
(
のりだくさん
)
な
浴衣
(
ゆかた
)
を
抱
(
だ
)
きながら、
涼
(
すゞ
)
んで
居
(
ゐ
)
ると、
例
(
れい
)
の
柳
(
やなぎ
)
の
葉越
(
はごし
)
に
影
(
かげ
)
が
射
(
さ
)
す、
五日
(
いつか
)
ばかりの
月
(
つき
)
に
電燈
(
でんとう
)
は
點
(
つ
)
けないが、
二階
(
にかい
)
を
見透
(
みとほし
)
の
表
(
おもて
)
の
縁
(
えん
)
に、
鐵燈籠
(
かなどうろう
)
の
燈
(
ひ
)
ばかり
一
(
ひと
)
つ、
峰
(
みね
)
の
堂
(
だう
)
でも
見
(
み
)
るやうに
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
鐵
部首:⾦
21画
燈
部首:⽕
16画
籠
常用漢字
中学
部首:⽵
22画
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鐵燈