“かなどうろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鉄灯籠36.4%
金燈籠27.3%
鐵燈籠18.2%
鉄燈籠9.1%
銅燈籠9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旅魚屋の傳次は本堂へ出ましたが、勝手を知らんから木魚につまづき、前へのめるはずみに鉄灯籠かなどうろうを突飛し、円柱まるばしらで頭を打ちまして経机きょうづくえの上へ尻餅をつく。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お銀は惑わしいことがあると、よく御籤みくじを取りに行く近間の稲荷いなりへ出かけて行った。通りの賑やかなのに、ここは広々した境内がシンとして、遠い木隠れに金燈籠かなどうろうの光がぼんやり光っていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
庭の松がつるしたる、ほの暗き鐵燈籠かなどうろうの光に檐前のきさきを照らさせて、障子一重の内には振鈴の聲、急がず緩まず、四曼不離の夜毎の行業かうごふに慣れそめてか、まがきの蟲のおどろかん樣も見えず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
ここの名物という塩竈や貝多羅葉樹ばいたらようじゅや、泉の三郎の鉄燈籠かなどうろうや、いずれも昔から同じもので、再遊のわたしには格別の興味を与えなかったが、本社を拝して横手の広場に出ると
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
廻廊におばしまのあるのがそうだし、銅燈籠かなどうろうつらねてあるのも優美に過ぎる。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)