“檐前”の読み方と例文
読み方割合
のきさき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二つ三つまた五つ、さきは白く立って、却って檐前のきさきを舞う雪の二片ふたひら三片みひらが、薄紅うすくれないの蝶にひるがえって、ほんのりと、娘のまぶたを暖めるように見える。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
庭の松がつるしたる、ほの暗き鐵燈籠かなどうろうの光に檐前のきさきを照らさせて、障子一重の内には振鈴の聲、急がず緩まず、四曼不離の夜毎の行業かうごふに慣れそめてか、まがきの蟲のおどろかん樣も見えず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)