“葉越”の読み方と例文
読み方割合
はごし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
豐岡とよをかからあひだ夕雲ゆふぐも低迷ていめいして小浪さゝなみ浮織うきおりもんいた、漫々まん/\たる練絹ねりぎぬに、汽車きしやまどからをのばせば、あし葉越はごしに、さはるとれさうなおもひとほつた。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
驚破すはや、障子を推開おしひらきて、貫一は露けき庭にをどり下りぬ。つとそのあとあらはれたる満枝のおもては、ななめ葉越はごしの月のつめたき影を帯びながらなほ火の如く燃えに燃えたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
二人は身のふり方にいて相談しはじめた。たけ葉越はごしには二つ三つの星が淋しそうにまたたいていた。
赤い土の壺 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)