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夕雲
読み方 | 割合 |
ゆふぐも | 38.5% |
ゆうぐも | 30.8% |
せきうん | 30.8% |
豐岡から
來る
間、
夕雲の
低迷して
小浪に
浮織の
紋を
敷いた、
漫々たる
練絹に、
汽車の
窓から
手をのばせば、
蘆の
葉越に、
觸ると
搖れさうな
思で
通つた。
其れが
嫩らかな日光に
笑み、若くは面を吹いて寒からぬ程の
微風にソヨぐ時、或は
夕雲の
翳に青黒く
黙す時、花何ものぞと云いたい程美しい。
法月弦之丞とやら、たとえ
夕雲の使い手にしろまさか
天魔神でもあるまいに、遠巻きにするの山狩のと、いやはや
仰山千万だ。