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夕雲
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ゆうぐも
其れが
嫩らかな日光に
笑み、若くは面を吹いて寒からぬ程の
微風にソヨぐ時、或は
夕雲の
翳に青黒く
黙す時、花何ものぞと云いたい程美しい。
こまどりの
唄をうたった、あのいい
音色が
耳に
聞こえるような、また、
笛や、
太鼓や、
笙の
音色などが、五
彩の
美しい
夕雲の
中からわいて、
海の
上まで
聞こえてくるような
両三日来夜になると
雷様が
太鼓をたゝき、
夕雲の間から
稲妻がパッと
射したりして居たが、五時過ぎ到頭
大雷雨になり、一時間ばかりして
霽れた。
外で、お
友だちと
遊んでいました。
男の
子がてんでに
竹の
棒を
持っているのが、
林のように、
原っぱの
空に
突っ
立っていました。
頭の
上の
夕雲が、
絵の
具で
描いたようにみごとでした。
そのかわり、もっとやさしい
女神が、もも
色の
長いたもとをうちふり、うちふり、
子どもたちといっしょに
鬼ごっこをしているような、なごやかな
夕雲の
姿を、このごろ
毎日のごとく、
街の
上の
空に