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金時
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きんとき
ふりがな文庫
“
金時
(
きんとき
)” の例文
渡辺綱が
羅生門
(
らしょうもん
)
の鬼退治に出て行ったあとを見送って、平井ノ
保昌
(
やすまさ
)
や坂田ノ
金時
(
きんとき
)
らが「綱の奴め、首尾よく鬼を退治して来るだろうか」
半七捕物帳:48 ズウフラ怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
どのひとも桃色のドーランを塗って、
金時
(
きんとき
)
そっくりの赤い顔をし、額まで隠れるような、緑色の大きなサン・グラスをかけている。
我が家の楽園
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
五月の節句に飾るものも三月とは大違いで、
鎗
(
やり
)
、刀、
甲
(
かぶと
)
、
冑
(
よろい
)
、弓、矢、それから人形でもなんでも黒い腹掛けをかけた力のある
金時
(
きんとき
)
のたぐいです。
力餅
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
今ま直ぐと云ふわけにもなるまいが、
何卒
(
どうぞ
)
伯母の
健康
(
たつしや
)
な中に
左様
(
さう
)
しなさい、
山姥
(
やまうば
)
金時
(
きんとき
)
で、猿や熊と遊んで暮らさうわ、——其れは
左様
(
さう
)
と、今度は少し
裕然
(
ゆつくり
)
泊つて行けるだらうの——
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
鍾馗
(
しょうき
)
にしろ
金時
(
きんとき
)
にしろ、皆勇ましく荒々しいものだが、鍾馗は玄宗皇帝の笛を盗んだ鬼を
捉
(
とら
)
えた人というし、金時は今も金時山に手玉石という大きな石が残っている位強かったというが
梵雲庵漫録
(新字新仮名)
/
淡島寒月
(著)
▼ もっと見る
頼光
(
らいこう
)
が
土蜘蛛
(
つちぐも
)
に悩まさるる折、綱、
金時
(
きんとき
)
が
宿直
(
とのい
)
する古画等に彼輩この風に居眠る体を画けるを見れば、前に引いた信実の歌などに
深山隠
(
みやまがく
)
れの
宿直猿
(
とのいざる
)
とあるは夜を守って平臥せぬ意と見ゆ。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
それがまたね、いつものとおりに
金時
(
きんとき
)
のように首筋までまっ
赤
(
か
)
ですの。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「やあ、
金時
(
きんとき
)
、
足柄山
(
あしがらやま
)
、えらいぞ
金太郎
(
きんたらう
)
。」と
三助
(
さんすけ
)
が、
飛
(
と
)
んで
出
(
で
)
て
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
箱根山
(
はこねやま
)
は
形
(
かたち
)
からいへば
複式火山
(
ふくしきかざん
)
、
經歴
(
けいれき
)
からいへば
死火山
(
しかざん
)
、
外輪山
(
がいりんざん
)
は
金時
(
きんとき
)
、
明神
(
みようじん
)
、
明星
(
みようじよう
)
、
鞍掛
(
くらかけ
)
、
三國
(
みくに
)
の
諸山
(
しよざん
)
、
中央火口丘
(
ちゆうおうかこうきゆう
)
は
冠岳
(
かんむりだけ
)
、
駒ヶ岳
(
こまがだけ
)
、
二子山
(
ふたこやま
)
、
神山
(
かみやま
)
等
(
とう
)
、さうして
最後
(
さいご
)
の
活動場所
(
かつどうばしよ
)
が
大涌谷
(
おほわくだに
)
であつて
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
昔話の
綱
(
つな
)
や
金時
(
きんとき
)
のやうに、
頼光
(
らいこう
)
の枕もとに物々しく
宿直
(
とのゐ
)
を仕つるのはもう時代おくれである。
半七捕物帳:01 お文の魂
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
端午
(
たんご
)
の来る頃には——泉太や繁が
幼少
(
ちいさ
)
い時分に飾った古びた
金時
(
きんとき
)
や
鯉
(
こい
)
なぞを取出して見たり
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
昔話の
綱
(
つな
)
や
金時
(
きんとき
)
のように、
頼光
(
らいこう
)
の枕もとに物々しく
宿直
(
とのい
)
を
仕
(
つかまつ
)
るのはもう時代おくれである。
半七捕物帳:01 お文の魂
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
“金時”で始まる語句
金時計
金時山