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遺失
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おと
ふりがな文庫
“
遺失
(
おと
)” の例文
身
(
み
)
に
附
(
つ
)
けて
居
(
を
)
れば
遺失
(
おと
)
しさうだ、——と
云
(
い
)
つて、
袖
(
そで
)
でも、
袂
(
たもと
)
でも、
恁
(
か
)
う、うか/\だと
掏
(
す
)
られも
仕兼
(
しか
)
ねない。……
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
遺失
(
おと
)
さん積りで向へ持って
行
(
ゆ
)
きさえすれば事が済むから、此処は此の儘
穏
(
おだや
)
かにしないと、此の
家
(
うち
)
も迷惑するから
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
女の主人は無論参朝に
逼
(
せま
)
って居て、朋友の融通を仰いだのであろうし、それを
遺失
(
おと
)
したというのでは、おろかさは云うまでも無いし、其の困惑さも亦言うまでも無いが
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
遺失
(
おと
)
した人は四谷区何町何番地
日向某
(
ひなたなにがし
)
とて穀物の
問屋
(
といや
)
を業としている者ということが解った。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
それに
遺失
(
おと
)
し易い婦人の毛ピンが敷石の上に落ちていたからといって格別怪しむに
足
(
た
)
らなかったが、
白昼
(
ひるま
)
とはいいながら死んだように
寂
(
さび
)
れた町に立って、取着く島をも見出し得なかった二人は
緑衣の女
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
▼ もっと見る
太い丸太の尖を圓めて二本植ゑた、校門の邊へ來ると、何れ女生徒の
遺失
(
おと
)
したものであらう、小さい赤櫛が一つ泥の中に落ちてゐた。健はそれを足駄の齒で動かしでみた。櫛は二つに折れてゐた。
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『だつてお前、それはこのあいだ
遺失
(
おと
)
したといつたじやないか』
誰が罪
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
「近頃は喜劇の
面
(
めん
)
をどこかへ
遺失
(
おと
)
してしまった」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
眞個
(
ほんとう
)
に
言
(
い
)
つて
下
(
くだ
)
さい。
唯今
(
たゞいま
)
も
言
(
い
)
ひましたやうに、
遺失
(
おと
)
すのを、
何
(
なん
)
だつてそんなに
心配
(
しんぱい
)
します。たゞ
人
(
ひと
)
に
知
(
し
)
れるのが
可恐
(
おそろし
)
いんでせう。……
何
(
なに
)
、
私
(
わたし
)
は
構
(
かま
)
はない。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
太い丸太の
尖
(
さき
)
を円めて二本植ゑた、校門の
辺
(
ところ
)
へ来ると、
何
(
いづ
)
れ女生徒の
遺失
(
おと
)
したものであらう、小さい赤櫛が一つ泥の中に落ちてゐた。健はそれを足駄の歯で動かしてみた。櫛は二つに折れてゐた。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
洒落
(
しやれ
)
に
遺失
(
おと
)
したと
思
(
おも
)
ふのさへ、
其
(
そ
)
のくらゐなんですもの。
實際
(
じつさい
)
遺失
(
おと
)
して、
遺失
(
おと
)
した、と
知
(
し
)
つて
御覽
(
ごらん
)
なさい。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『何うして
遺失
(
おと
)
したんです?』と多吉は真面目な顔をして訊いた。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
が、娘はあえて、
過
(
あやま
)
って、これを
遺失
(
おと
)
したものとして、手に取ろうとするのではない。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
『はははは、
遺失
(
おと
)
して了ひました
哩
(
わい
)
。』
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「ああ、
剰銭
(
つり
)
と一所に
遺失
(
おと
)
したんだ。叔母さんどの辺?」
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“遺失”の意味
《名詞》
遺 失(いしつ)
金品を失くしたり、置き忘れたりすること。
(出典:Wiktionary)
遺
常用漢字
小6
部首:⾡
15画
失
常用漢字
小4
部首:⼤
5画
“遺失”で始まる語句
遺失物
遺失主
遺失人
遺失品
遺失物掛