“遺失物”の読み方と例文
読み方割合
おとしもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たのは白兎しろうさぎでした、ふたゝもどつてて、あだかなに遺失物おとしものでもしたときのやうにきよろ/\四邊あたり見廻みまはしながら
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
女学校の教師をして、媒妁なこうどをいたしましたり……それよりか、拾人ひろいての無い、社会の遺失物おとしものを内へ入れます方が、同じ不都合でも、罪は浅かろうと存じまして。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、其の笑ひを中途で罷めて、遺失物おとしものでもしたやうに体をこごめた。見ると衣嚢かくしから反古紙ほごがみを出して、朝日に融けかけた路傍の草の葉の霜に濡れた靴の先を拭いてゐた。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)