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遇
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あしら
ふりがな文庫
“
遇
(
あしら
)” の例文
『暑いでせう外は。
先刻
(
さつき
)
から眠くなつて/\
為様
(
しやう
)
のないところだつたの。』と富江は椅子を薦める。年下の弟でも
遇
(
あしら
)
ふ様な素振だ。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
お作が愚痴を
零
(
こぼ
)
し出すと、新吉はいつでも鼻で
遇
(
あしら
)
って、相手にならなかったが、自分の胸には、お作以上の不平も
鬱積
(
うっせき
)
していた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
彼人を
遇
(
あしら
)
ふこと人の
自己
(
おのれ
)
をあしらふに似たり、そは人は乏しきを見て乞はるゝを待つ時、その惡しき心より早くも拒まんとすればなり 五八—六〇
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
取次いでも
無益
(
むやく
)
なれば我が計ふて得させんと、甘く
遇
(
あしら
)
へば附上る言分、最早何も彼も聞いてやらぬ、帰れ帰れ、と小人の
常態
(
つね
)
とて語気たちまち
粗暴
(
あら
)
くなり
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
「私のことならどうでもお好きなようにお書きなさいな」と私を軽く
遇
(
あしら
)
うように言い足した。
風立ちぬ
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
▼ もっと見る
おもしろ半分に
夤
(
まつわ
)
るを、白糸は鼻の
端
(
さき
)
に
遇
(
あしら
)
いて
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
銀子は訳がわからず、不断から仲のわるい染福のことなので、いい加減に
遇
(
あしら
)
っていたが、高飛車に出られむっとした。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
上人様は
汝
(
きさま
)
ごとき職人らに耳は
仮
(
か
)
したまわぬというに、取り次いでも
無益
(
むやく
)
なれば我が計ろうて得させんと、甘く
遇
(
あしら
)
えばつけ上る言い分、もはや何もかも聞いてやらぬ、帰れ帰れ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
と言つた調子で、松太郎は、繼母でも
遇
(
あしら
)
ふ樣に、寢床の中擦り込んで、布團をかけてやる。渠は何日しか此女を扱ふ
呼吸
(
こつ
)
を知つた。惡口は幾何吐いても、別に
抗爭
(
てむか
)
ふ事はしないのだ。
赤痢
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「何ですか、私はこういうがさつものですから、
叱
(
しか
)
られてばかりおりますの」お島は
体
(
てい
)
よく
遇
(
あしら
)
っていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
と言つた調子で、松太郎は、
継母
(
ままはは
)
でも
遇
(
あしら
)
ふ様に、寝床の中に引擦り込んで、布団をかけてやる。渠は
何日
(
いつ
)
しか此女を扱ふ
呼吸
(
こつ
)
を知つた。
悪口
(
あくたい
)
は
幾何
(
いくら
)
吐
(
つ
)
いても、別に
抗争
(
てむか
)
ふ事はしないのだ。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
その書生は鼻で
遇
(
あしら
)
って、主婦が汲んで出す茶を飲みながら、
昨夜
(
ゆうべ
)
の女の話などをしはじめた。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
そして当らず触らずに、その場は愛想よく
遇
(
あしら
)
って還したのであったが、肉づきなどのぼちゃぼちゃした、腰の低いその婆さんの、にこにこした
狡
(
ずる
)
そうな顔が、
頭脳
(
あたま
)
に喰い込んでいて取れなかった。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
遇
常用漢字
中学
部首:⾡
12画
“遇”を含む語句
待遇
遭遇
境遇
冷遇
出遇
虐遇
好遇
不遇
不待遇
寵遇
知遇
遇々
御待遇
礼遇
遇洪而開
奇遇
千載一遇
恩遇
厚遇
値遇
...