“御待遇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもてなし50.0%
ごたいぐう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旦那様も早く銀行から御帰りになる、御二人とも御客様の御待遇おもてなしやら東京の御話やらに紛れて、久振で楽しそうな御笑声わらいごえが奥から聞えました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
静岡こちらへ来て、私と知己ちかづきになったというのを聞いて、(精一杯御待遇おもてなしをなさい。)ッて東京から母さんが手紙でそう云って寄越したのも、酒井さんとの縁談を、貴下に調えて頂きたければこそだもの。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それらの諸先生に比べれば、従来予が官立学校教師として小説家を兼業する事が出来たのは、確に比類稀ひるいまれなる御上おかみ御待遇ごたいぐうとして、難有く感銘すべきものであろう。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
さればこそ、内々ないない、尊氏から切に、神器のお譲り渡しをおねがい申し出てあるのだ。さる折に、そちが事をこわしては困るではないか。……さっそくに、御待遇ごたいぐうを、ゆるやかにあらためろ。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)