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とびだ
ふりがな文庫
“
跳出
(
とびだ
)” の例文
私、このお部屋へ入ってきますと、突然夜会服を召した紳士の方が、真暗な
扉
(
ドア
)
の蔭から
跳出
(
とびだ
)
してきました。
謎の頸飾事件
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
飛付くもう一人の官兵の前へ、石垣を這い上ってスックと立ったのは、
先刻
(
さっき
)
姿を隠した日下部欽之丞の満身に返り血を受けて、地獄の底から
跳出
(
とびだ
)
した、幽鬼のような物凄い姿です。
芳年写生帖
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
すると又、
突然
(
いきなり
)
褌
(
ふんどし
)
一点
(
ひとつ
)
で蚊帳の外に
跳出
(
とびだ
)
したが、自分の荷物は寝る時の
儘
(
まんま
)
で壁側にある。ホツと安心したが、猶念の為に
内部
(
なか
)
を調べて見ると、矢張変りが無い。「フフヽヽ」と笑つて見た。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
けれども
閾
(
しきい
)
を
跨
(
また
)
ぐ
時
(
とき
)
に、
片方
(
かたほう
)
の
上沓
(
うわぐつ
)
が
脱
(
ぬ
)
げたので、
片足
(
かたあし
)
には、
上沓
(
うわぐつ
)
を
穿
(
は
)
き、
片足
(
かたあし
)
は、
沓下
(
くつした
)
だけで、
前垂
(
まえだれ
)
を
掛
(
か
)
け、
片手
(
かたて
)
には、
黄金
(
きん
)
の
鎖
(
くさり
)
、
片手
(
かたて
)
には、ヤットコを
持
(
も
)
って、
街
(
まち
)
の
中
(
なか
)
へ
跳出
(
とびだ
)
しました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
その
音
(
おと
)
をきいて、お
父
(
とう
)
さんと
娘
(
むすめ
)
が、
内
(
うち
)
から
跳出
(
とびだ
)
して
見
(
み
)
ると、
扉
(
と
)
の
前
(
まえ
)
には、一
面
(
めん
)
に、
煙
(
けむり
)
と
焔
(
ほのお
)
と
火
(
ひ
)
が
立
(
た
)
ちのぼって
居
(
い
)
ましたが、それが
消
(
き
)
えてしまうと、その
跡
(
あと
)
に、
小
(
ちい
)
さな
兄
(
にい
)
さんが
立
(
た
)
っていました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
▼ もっと見る
伊藤次郎は憑かれたように、慄然としながら外へ
跳出
(
とびだ
)
した。
流血船西へ行く
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
跳
常用漢字
中学
部首:⾜
13画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“跳”で始まる語句
跳
跳梁
跳起
跳上
跳躍
跳返
跳梁跋扈
跳付
跳足
跳込