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跡目
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あとめ
ふりがな文庫
“
跡目
(
あとめ
)” の例文
斯
(
かく
)
の如く山伏には
六
(
むづ
)
かしき事の御座候よし兼て
師匠
(
ししやう
)
より聞及び候に私事は未だ
若年
(
じやくねん
)
にて師匠の
跡目
(
あとめ
)
相續の儀は
過分
(
くわぶん
)
の儀なれば修驗の
法
(
はふ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さて情けの種を宿した場合に生まれた子が女なら島へ留めて
跡目
(
あとめ
)
相続、男だったら父の在所へ送致する(ここギリシア伝説混入)
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「すると、つまるところ」と六郎兵衛が云った、「上に二人の兄があるのに、末子が
跡目
(
あとめ
)
を継いだ、それが不当だということか」
樅ノ木は残った:01 第一部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
まだ海のものとも山のものとも分りませぬが、もしお肚の
嬰児
(
やや
)
が無事に生れましたら、立派にあなたの
跡目
(
あとめ
)
を立たせます。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
で、いまではこの
安土城
(
あづちじょう
)
のあとへ、
信長
(
のぶなが
)
の
嫡孫
(
ちゃくそん
)
、三
法師
(
ぼうし
)
丸
(
まる
)
が
清洲
(
きよす
)
からうつされてきて、焼けのこりの
本丸
(
ほんまる
)
を修理し、
故右大臣家
(
こうだいじんけ
)
の
跡目
(
あとめ
)
をうけついでいる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
そういう吉左衛門も、代を
跡目
(
あとめ
)
相続の半蔵に譲り、
庄屋
(
しょうや
)
本陣
問屋
(
といや
)
の三役を退いてから、半年の余になる。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その子息の一人を
跡目
(
あとめ
)
にして、養子願さえすれば、
公辺
(
こうへん
)
の首尾は、どうにでもなろう。もっともこれは、事件の性質上修理や修理の内室には、密々で行わなければならない。
忠義
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「あたしとしては、あなたが道場のお
跡目
(
あとめ
)
になおるに、なんの異存もございませんけれど、ただ、そのお婿さんの相手が、あの萩乃ではなく、このあたしでさえあれば——」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
しかるに一種変った
跡目
(
あとめ
)
の処分を受けたのは、阿部弥一右衛門の遺族である。
阿部一族
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「さうか、太い奴があるものだな。直ぐ
口書
(
くちがき
)
を取つて、奉行所へ引いて行け。皆の者、御苦勞であつた。別して世之次郎は氣の毒だ。三之助が
跡目
(
あとめ
)
相續濟んだ上は、よく世話をしてやるがいゝ」
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
すれば師匠感應院の
後住
(
ごぢう
)
にせんと村中相談一
決
(
けつ
)
したり左樣に
心得
(
こゝろえ
)
べしと申渡せば
寶澤
(
はうたく
)
は
謹
(
つゝし
)
んで承はり答へけるは師匠感應院の
跡目
(
あとめ
)
相續致し候樣と
貴殿
(
きでん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
が、謙信のそばに、小姓として
召仕
(
めしつか
)
われ、その才を愛されていた。そのうち、上杉一族中の名家、直江大和守の
跡目
(
あとめ
)
が絶えようとした時、その養子に、謙信が
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(自分もやがて五十にもなるが、いまだに
嗣子
(
しし
)
がない。もし、御次男を、ひとり娘の婿にもらえるなら、時を見て、自分は隠居し、
跡目
(
あとめ
)
を若いふたりに任せたい)
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
披見
(
ひけん
)
に及べば此度松平左京太夫殿
御病死
(
ごびやうし
)
の所御
世繼
(
よつぎ
)
これ無に付ては加納將監方へお
預
(
あづ
)
け
遊
(
あそば
)
し候徳太郎君御
跡目
(
あとめ
)
しかるべしとの事なり
此儀
(
このぎ
)
尤
(
もつと
)
もの事なりとて
早速
(
さつそく
)
加納將監へ其段申渡しければ將監かしこまり急ぎ
立戻
(
たちもど
)
りて
其趣
(
そのおもむ
)
きを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と、捨て難い事情にあった小野家の
跡目
(
あとめ
)
を
他
(
ほか
)
へ譲って、山岡姓を名乗る人となってくれたのだった。
剣の四君子:04 高橋泥舟
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御身もよく知っておられるとおり、自分は荊州の世継ぎと生れてはいるが、
継母
(
はは
)
の
蔡氏
(
さいし
)
には、
劉琮
(
りゅうそう
)
があるので、つねにわしをころして琮を
跡目
(
あとめ
)
に立てようとしている。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「謙信公のお
跡目
(
あとめ
)
たる春日山の
主
(
あるじ
)
に、馬の口輪を取っていただいたのは、おそらく筑前一人であろうが、途上の領民が、あれを見て、あなたを軽んじはしなかったか」
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おたがい何とも
痛哭
(
つうこく
)
のほかはないが、すでに事定まった今日となっては、
偏
(
ひとえ
)
にお
跡目
(
あとめ
)
を正し、御遺業をうけついで、御在世の日にまさる忠勤を励ましあうこそ、臣下の道でもあり
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
跡
常用漢字
中学
部首:⾜
13画
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
“跡目”で始まる語句
跡目相続
跡目相続人