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観方
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みかた
ふりがな文庫
“
観方
(
みかた
)” の例文
紅葉の考え方とか物の
観方
(
みかた
)
と云うものは、常識の範囲を、一歩も出ていないのですからね。たゞ、
洗煉
(
せんれん
)
された常識に過ぎないのですよ。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
一学の
観方
(
みかた
)
にも相当の道理あることで、幕府が今日の危機に立って、非常に人材を要する時にあたり、ささやかの失態によって
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
しかしこれらも間接のまた間接に云えば天下に影響しないとは限らない、否
観方
(
みかた
)
によっては世界の大勢に
幾分
(
いくぶん
)
か関係していないとも限らない。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
なるほど。それでおぬしの世のなかの
観方
(
みかた
)
も、戦いに対する日頃の考え方も、道義のほどもよく分った。……あわれむべき時勢の盲目、もう口を
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
全体に
門付
(
かどつ
)
け
物貰
(
ものもら
)
いの
輩
(
やから
)
を、すべて人間の
落魄
(
らくはく
)
した姿のように考えることは、やや一方に偏した
観方
(
みかた
)
なのかも知れない。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
これらの旧友に会うと、職業や宗教的思想、人生の
観方
(
みかた
)
などこそ随分違っているが心持は少しも変らぬ。及ばずながら共に共に天父の意を尽そうというのである。
イエスキリストの友誼
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
涙を
涸
(
か
)
らした、センチメントを抜いたショオの芸術の深刻を、人生の
観方
(
みかた
)
を私はあなたに
薦
(
すす
)
めたい。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
一時慰めようという慈悲心からか、それとも意地の悪い意味からか、それは
観方
(
みかた
)
一つだが、とにかくこういうことをささやかれて、マタ・アリはそれを信じきっていた。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
そしてわたしの美女に対する
細
(
こま
)
かしい観賞、きりきざんだ小論はそうした書にしるしておいた。ここには総論的な
観方
(
みかた
)
で現代女性を生んだ母の「明治美人」を記して見よう。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
と言うのは、単に母親と違った
観方
(
みかた
)
を持っていることを示すために、急に恋を感じた気になった娘は、いきなりその場で、日本人の首に腕を廻して接吻してしまったからだ。
踊る地平線:11 白い謝肉祭
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
私の
観方
(
みかた
)
は偏しているというか? 唯
弊
(
へい
)
を見て利を見ぬというか? しかし利よりも
弊
(
へい
)
の勝ったのが即ち文学の実際ではないか? 私の
観方
(
みかた
)
より文学の実際が既に
弊
(
へい
)
に偏しているではないか?
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
……お前のためにも
幸福
(
しあわせ
)
だったろうが、俺らにも幸福だった。
将来
(
これから
)
は俺らは女だけは。……それもお前のおかげで女の
観方
(
みかた
)
変わったからよ。世間にゃお蘭ちゃんのような女もあると思やアなア。
猿ヶ京片耳伝説
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
事によると、人生と云ふものの
観方
(
みかた
)
もね。……
創作
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あの人の考え方にも、
観方
(
みかた
)
にも描き方にも、徳川時代文学の殻が、こびりついているじゃありませんか。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
それも茶盌の風情とか、人間味とか、
観方
(
みかた
)
によっては、おもしろいとも眺められるが、女性の潔癖からは、到底男の持つこの瑕は、おもしろいなどと解されるはずもない。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
己
(
おの
)
れはしかじかの事を、しかじかに
観
(
み
)
、しかじかに感じたり、その
観方
(
みかた
)
も感じ方も、
前人
(
ぜんじん
)
の
籬下
(
りか
)
に立ちて、古来の伝説に支配せられたるにあらず、しかももっとも正しくして
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
また別の
観方
(
みかた
)
もある。
チャアリイは何処にいる
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
光圀も漢学をまなび、お
身方
(
みがた
)
もいわゆる儒者だが、こういう心酔学徒の手になされた国史などは、国史というも当らない。むしろ国を
誤
(
あやま
)
つ
観方
(
みかた
)
をして、得々たるふうさえある。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
態度と云うのは心の持ち方、物の
観方
(
みかた
)
くらいに解釈しておいて下されば
宜
(
よろ
)
しい。この、心の持ち方、物の観方で十人、十色さまざまの世界ができまたさまざまの世界観が成り立つのは申すまでもない。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
自己の理智をとおして
頷
(
うなず
)
けることでないと、心から承認することが出来ない人間になっている。剣のことばかりでなく、社会の
観方
(
みかた
)
、人間の観方、すべてが一変していることは
慥
(
たし
)
かである。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが、道誉には、それすら甘い
観方
(
みかた
)
とおもわれたほどである。
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
より以上な
観方
(
みかた
)
もすることであろうと思う。
随筆 新平家
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そんな
観方
(
みかた
)
をする者もあった。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
観
常用漢字
小4
部首:⾒
18画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“観”で始まる語句
観
観音
観物
観世音菩薩
観世音
観念
観音様
観音堂
観客
観察