見晴みは)” の例文
この京都きょうとまち一目ひとめ見晴みはらすたかい山の上のおはかめられている人は、坂上田村麻呂さかのうえのたむらまろというむかし名高なだか将軍しょうぐんです。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
やまへいくときと、反対はんたいみちをいって、隣村となりむらにさしかかろうとするとうげつと、あたりに、をさえぎるなにものもなくて、見晴みはらしがひらけるのでした。
しいたげられた天才 (新字新仮名) / 小川未明(著)
余は奥書院おくしょいんの戸をあけた。西南を一目に見晴みはらす此処ここの座敷は、今雪の田園でんえん額縁がくぶちなしのにして見せて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
素晴すばらしく見晴みはらしのよいおおきないわ頂点てっぺんに、わたくしとおじいさんとならんでっていたのでした。
そしてそれをみやこ四方しほう見晴みはらす東山ひがしやまのてっぺんにって行って、御所ごしょほうかおのむくようにててうずめました。これが将軍塚しょうぐんづかこりでございます。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「しかし、今日きょうは、時間じかんがないから、また、なおすことにしようよ。」と、おじさんは、こたえて、そのかわり、かえりに、見晴みはらしのいいところで、あちらの山々やまやませてやろうといったので
雲のわくころ (新字新仮名) / 小川未明(著)