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かざり
ふりがな文庫
“
装飾
(
かざり
)” の例文
旧字:
裝飾
前
(
ぜん
)
の朋輩が二人、小野という例の友達が一人——これはことに朝から詰めかけて、部屋の
装飾
(
かざり
)
や、今夜の料理の
指揮
(
さしず
)
などしてくれた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
この現実の灰色の
亜鉛
(
トタン
)
屋根ばかりの、それでいて尖った旧式の
装飾
(
かざり
)
頭をつけた棟の連続、汽船の煤煙、薄ら寒い輝かぬ海港、雲の群れて曇った空
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
いづれも日に焼けて赤黒く、素足なり。或は襟に、或は手首に、或は髪に銀貨を
聯
(
つら
)
ねかけて
装飾
(
かざり
)
とするは珍らし。極めて稀には金貨をかざれるもあり。
馬上三日の記:エルサレムよりナザレへ
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
それと向かい合った床の間に武士を描いた二幅の画像が活けるがように掛けてあるのが
装飾
(
かざり
)
といえば装飾である。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
座敷の
装飾
(
かざり
)
、主人の風体、夜明けて見ても一廉の大商人が夫婦して、親にも勝る親切づく、お顔がさしてもなるまいと、店の方はしめ切つて、何商売と分らねど
移民学園
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
▼ もっと見る
が、夕方になつて宿に帰ると、何一つ室を賑かにして見せる
装飾
(
かざり
)
が無いので、割合に広く見える。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
世間を知らない青年教育者の口癖に言ふやうなことは、無用な人生の
装飾
(
かざり
)
としか思はなかつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
装飾
(
かざり
)
の整ったものではないが、張詰めた板敷に、どうにか足袋
跣足
(
はだし
)
で
歩行
(
ある
)
かれる
絨氈
(
じゅうたん
)
が敷いてあり、窓も西洋がかりで、一雨欲しそうな、色のやや
褪
(
あ
)
せた、緑の
窓帷
(
カアテン
)
が絞ってある。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二弦
(
にげん
)
の手軽なバラライカで、その音も
床
(
ゆか
)
しい
爪弾
(
つまびき
)
を聴きに集まる、胸や
首筋
(
くびすじ
)
の白い娘たちに
眴
(
めくば
)
せをしたり、口笛を吹いたりする、あの
二十歳
(
はたち
)
前後のおしゃれで
剽軽
(
ひょうきん
)
な若者たちの
装飾
(
かざり
)
でもあり
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
総じて
室
(
へや
)
の一体の
装飾
(
かざり
)
が、
極
(
ご
)
く野暮な
商人
(
あきうど
)
らしい好みで、その火鉢の前にはいつもでつぷりと肥つた、大きい頭の、
痘痕面
(
あばたづら
)
の、
大縞
(
おほしま
)
の
褞袍
(
どてら
)
を着た五十ばかりの
中老漢
(
ちゆうおやぢ
)
が
趺坐
(
あぐら
)
をかいて坐つて居るので
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
彼女等の、胴衣と
華車
(
ちやち
)
な
装飾
(
かざり
)
の下には
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
辺鄙
(
へんぴ
)
の山の
温泉
(
ゆ
)
の宿は、部屋の
造作
(
つくり
)
も
装飾
(
かざり
)
も
以前
(
むかし
)
と変わらなかった。天井の雨漏りの跡さえそのままであった。
猿ヶ京片耳伝説
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
奥方は表向きのお
装飾
(
かざり
)
物ばかり、内実はそのお方が、御同族方への御交際向きから、下々への行渡り、奥様同様のおきりもりを、あそばさねばならぬ訳でございますから。
誰が罪
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
而して俺一人が
装飾
(
かざり
)
も何にもないガランとした下座敷にぼつねんとかうやつて坐つて居る。
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
この
装飾
(
かざり
)
はどうだ! よく話半分といふけれど、何が半分どころか! これはどうだい! 何といふ素晴らしい欄干だらう! この細工はどうだ! この鉄材だけでも、五十
留
(
ルーブリ
)
がものは
要
(
い
)
つとるぞ!
ディカーニカ近郷夜話 後篇:02 降誕祭の前夜
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
さまざまの部屋の
装飾
(
かざり
)
のうち、壁にかけてある織物が、とりわけ珍らしく立派であった。それには堂塔人物などが、きわめて古風に異国的に、色糸をもって
刺繍
(
ししゅう
)
されてあった。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
さまざまの
電気燈
(
でんき
)
の
装飾
(
かざり
)
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
発掘用の道具などを、
室
(
しつ
)
の片隅へ片付けてから、博士は静かに旅装を解き、それから室を見廻わした。非常に高いその天井。それが博士を喜ばせた。左右の壁は卵色で、これという何んの
装飾
(
かざり
)
も無い。
木乃伊の耳飾
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
店々の
装飾
(
かざり
)
まばらに
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“装飾”の意味
《名詞》
美しく飾ること。また、その飾り。
(出典:Wiktionary)
装
常用漢字
小6
部首:⾐
12画
飾
常用漢字
中学
部首:⾷
13画
“装飾”で始まる語句
装飾品
装飾灯
装飾電燈
装飾燈