)” の例文
旧字:
が、実際に文庫の編輯にあずかっていたのは楽屋がくや小説の「紅子戯語こうしけご」に現れる眉山びざんさざなみ、思案、紅葉、つきまどか香夢楼緑かむろみどり、及び春亭九華しゅんていきゅうかの八名であった。
売りますよ。気吹いぶきの著述なら、なんでもそろえてありますよ。染め物のほかに、官服の注文にも応じるしサ。まあ商売あきないをしながら、道をひろめているんですね。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
わづかにはぎが流れの末をくめりとも日々夜々の引まどのけむりこゝろにかかりていかで古今の清くたかく新古今のあやにめづらしき姿かたちをおもひうかべえられん
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
保は三月三日に静岡から入京して、麹町有楽町ゆうらくちょう二丁目二番地たけ寄寓きぐうした。静岡を去るに臨んで、渋江塾を閉じ、英学校、英華えいか学校、文武館三校の教職を辞した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
此辺はわらびを下草にしたならの小山を北に負うて暖かな南向き、斗満の清流直ぐそばを流れ、創業者の住居に選びそうな場所である。山角やまはなをめぐって少し往くと、山際やまぎわに草葺のあばらがある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
わかい時から和歌の修行をして歩いてをります何のなにがしといふ者で、奥さんが和歌をなさるといふことを風の便りに伺ひまして、おなつかしさのあまり、ぶしつけをかへりみず伺つた次第で
たんざくの客 (新字旧仮名) / 片山広子(著)
『報知新聞』の森田思軒しけん、『改進新聞』の須藤南翠すどうなんすい、『やまと新聞』の条野採菊じょうのさいぎく・南新二、『東京朝日新聞』の饗庭竹あえばたけ、『都新聞』の前島和橋・右田寅彦、『中央新聞』の井上笠園・水野好美
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ばからしい。悪童の如くまなを叛き去った。
乞食学生 (新字新仮名) / 太宰治(著)
一、盗賊流行して碧桐のに靴を盗まれし事
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
しいあるじ病みたり五月雨 子規
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
しず岩屋いわや』、『西籍概論さいせきがいろん』の筆記録から、三百部を限りとして絶版になった『毀誉きよ相半ばする書』のような気吹いぶきの深い消息までも、不便な山の中で手に入れているほどの熱心さだ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)