“幕舎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ばくしゃ62.5%
とばり12.5%
テント12.5%
まくや12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、宋江は、司令部とする幕舎ばくしゃを張らせて、粗末な椅子いすにつくとすぐ、花栄かえいとふたりで、仮に独龍山三荘図と称する、軍用絵図をひらいていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、そこへ兵糧の朝餉あさげが運ばれて来たのをしおに、正成はそれ幸いに、さいごの貧しい野戦食を正行と向いあってりながら、幕舎とばりの外へ命じていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして即日、戦野の幕舎テントを払って退却に移ったが、北京府ほっけいふの城内では、このへんを知っても、たびたび奇計にりていたので
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平家方の大将の陣所らしい幕舎まくやの隅に、一かたまりのおんなの群れが、おののき縮まって、地に伏したり、とばりにかくれたり、抱き合ったりして——中でもおさない十二、三のおんなは、シクシク泣いていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)