“ばくしゃ”の漢字の書き方と例文
語句割合
幕舎100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木陰木陰に幕舎ばくしゃがある。整然とした中にも、将士の笑いさざめきなどがれてくる——家康のいる仮屋は、林の小道をだいぶ歩いてからであった。みどりを映して、あおいの紋幕が、涼やかにうごいている。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、彼らが、朝の伺候しこうに、魚見堂の内へつどって来ると、尊氏はすでに、暗いうちから外の幕舎ばくしゃに出ているという。行ってみると、彼は、うすい白紗しろしゃをかけた正成の首の台とむかいあって、黙想していた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)