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腥
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なま
ふりがな文庫
“
腥
(
なま
)” の例文
左様
(
さう
)
した立場から眺めると、
如何
(
いか
)
に
凄
(
すさま
)
じい光景でも、如何に
腥
(
なま
)
ぐさい舞台でも、それに相応した内面的背景を
具
(
そな
)
へて居ないといふ点に
於
(
おい
)
て
点頭録
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
平和主義を抱ける洋人某、
曾
(
か
)
つて余と「八犬伝」を読む。我が巻中に入れたる揷画、
腥
(
なま
)
ぐさき血を見せざる者甚だ
尠
(
まれ
)
なり。
想断々(1)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
腥
(
なま
)
にて
喰
(
しよく
)
するは○
魚軒
(
さしみ
)
○
鱠
(
なます
)
○
鮓
(
すし
)
也。○
烹
(
に
)
る○
炙
(
やく
)
その
料理
(
れうり
)
によりて猶あるべし。
醃
(
しほづけ
)
にしたるを
塩引
(
しほびき
)
また
干鮏
(
からさけ
)
といひしも古き事、まへに引たる
書
(
しよ
)
に見えたるがごとし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
腥
(
なま
)
臭い匂いでもするだろうと思った左馬之助は、出来るだけ娘の身体に触れないようにして居りましたが、間もなくそれは大変な間違だったことに気が付きました。
新奇談クラブ:08 第八夜 蛇使いの娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
いかになりつるやと、あるひは
異
(
あや
)
しみ、或は恐る恐る、
一八二
ともし火を
挑
(
かか
)
げてここかしこを見
廻
(
めぐ
)
るに、明けたる
戸腋
(
とわき
)
の壁に
一八三
腥
(
なま
)
々しき
血
(
ち
)
灌
(
そそ
)
ぎ流れて地につたふ。されど
屍
(
しかばね
)
も
骨
(
ほね
)
も見えず。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
▼ もっと見る
腥
(
なま
)
くさきオゾンのにほひ
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
代助は斯んな話を聞く
度
(
たび
)
に、
勇
(
いさ
)
ましいと云ふ気持よりも、まづ怖い方が先に
立
(
た
)
つ。度胸を買つてやる前に、
腥
(
なま
)
ぐさい
臭
(
にほひ
)
が
鼻柱
(
はなばしら
)
を抜ける様に
応
(
こた
)
へる。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
四八
院
主
(
じゆ
)
こそ鬼になり給ひつれと、
連忙
(
あわただ
)
しく逃げさりぬるのちは、
夜
(
よな
)
々里に下りて人を
四九
驚殺
(
おど
)
し、或は墓をあばきて
腥
(
なま
)
々しき
屍
(
かばね
)
を
喫
(
くら
)
ふありさま、
実
(
まこと
)
に鬼といふものは昔物がたりには聞きもしつれど
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
僕は庭を見廻した。庭という名のもったいなく聞こえる縁先は
五坪
(
いつつぼ
)
にも足りなかった。
隅
(
すみ
)
に
無花果
(
いちじく
)
が一本あって、
腥
(
なま
)
ぐさい空気の中に、青い葉を少しばかり茂らしていた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
度胸を買ってやる前に、
腥
(
なま
)
ぐさい
臭
(
におい
)
が鼻柱を抜ける様に
応
(
こた
)
える。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
腥
漢検1級
部首:⾁
13画
“腥”を含む語句
血腥
腥気
腥膻
腥風
腥羶
腥物
腥臭
腥風血雨
生腥
腥風雨耶血
腥靭
荒淫腥食
腥血
腥蕈
葷腥
万里腥風
血腥気
腥燕脂
腥氣
腥坊主
...