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ししむら
ふりがな文庫
“
肉
(
ししむら
)” の例文
八五郎は
武者顫
(
むしゃぶる
)
いのようなものを感じました。強敵お狩場の四郎にまた逢える期待が、何かしらこう五体の
肉
(
ししむら
)
をうずかせるのです。
銭形平次捕物控:103 巨盗還る
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
と繰返してまた言った。かく可哀相だと思ってやれと、色に
憂
(
うれい
)
を帯びて同情を求めること三たびであるから、判事は思わず胸が騒いで
幽
(
かすか
)
に
肉
(
ししむら
)
の動くのを覚えた。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
揉
(
も
)
まれ揉まれてお角の帯は解けた、上着は
辷
(
すべ
)
り落ちる、それを引っぱる、引きちぎる。真白な
肉
(
ししむら
)
。お角はその覚悟で、下には軽業の娘の着る
刺繍
(
ぬいとり
)
の
半股引
(
はんももひき
)
を着けていた。
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
オンコ(いちゐ)よ、
吾
(
あ
)
が削る、
紅柔
(
べにやは
)
き兎の
肉
(
ししむら
)
なすオンコよ、しかく光らん。
篁
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
と、一つの
肉
(
ししむら
)
豊かの、坊主
首級
(
くび
)
が現われた。それを握っている手が見えた。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
甦
(
よみがへ
)
り、かつめぐり來て、「
肉
(
ししむら
)
」の
渚
(
なぎさ
)
にあふれ
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
刀もてわが
肉
(
ししむら
)
を裂きぬ。
偏奇館吟草
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
あざれたる
肉
(
ししむら
)
あさり
蠅
(新字旧仮名)
/
渡久山水鳴
(著)
一つ、二つ、処女の
肉
(
ししむら
)
に小気味よく鳴ると、それを切っかけのように
銭形平次捕物控:012 殺され半蔵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
両人が姿を見ると、我にもあらず、理学士が
肉
(
ししむら
)
は動いたのである。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あはれ、いま
暴
(
あら
)
びゆく
接吻
(
くちつけ
)
よ、
肉
(
ししむら
)
の
曲
(
きよく
)
。……
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
わが靈は、あな、朽つる
肉
(
ししむら
)
の
香
(
か
)
に。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
弓の折は大納戸の淀んだ風を切ってピシリ、お町の
肉
(
ししむら
)
に鳴ります。
銭形平次捕物控:040 大村兵庫の眼玉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
肉
(
ししむら
)
の
香
(
か
)
に
倦
(
う
)
める
猥
(
みだ
)
らなる
頬
(
ほ
)
のほほゑみに。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
染
(
し
)
みぬらし、わが
素膚
(
すはだ
)
なる
肉
(
ししむら
)
に。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
肉
(
ししむら
)
の
戦慄
(
わななき
)
を、いや甘き
欲
(
よく
)
の
疲労
(
つかれ
)
を。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
紅柔
(
べにやは
)
き兎の
肉
(
ししむら
)
なす
海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“肉”の意味
《名詞》
ニク、(語義1.2.の古語)しし
動物の皮膚に覆われた骨を包む柔らかい組織。
鳥獣類から切り取った食肉。魚肉は含まないことが多い。
1. 2. に類似する柔らかい部分。果肉、印肉などの略。
霊魂と対比しての肉体。
性的イメージを喚起させるものとしての肉体。
基本的な骨組みに付け加えていく具体的な内容。
(出典:Wiktionary)
肉
常用漢字
小2
部首:⾁
6画
“肉”を含む語句
謝肉祭
肉叉
牛肉
肉汁
肉体
肉塊
肉饅頭
皮肉
肉桂
骨肉
肉身
脂肉
痩肉
魚肉
肉親
猪肉
肉附
肉食
鶏肉
鷄肉
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