立直たちなほ)” の例文
北八きたはち大丈夫だいぢやうぶだ、と立直たちなほつて悠然いうぜんとなる。此邊このあたりぢんまりとしたる商賣あきなひやのきならび、しもたやとるは、産婆さんば人相見にんさうみ、お手紙てがみしたゝめどころなり。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
難儀なんぎさも、へびも、毛虫けむしも、とりたまごも、くさいきれも、しるしてあるはずはないのぢやから、薩張さツぱりたゝんでふところれて、うむとちゝした念仏ねんぶつとなんで立直たちなほつたはいが
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やがて、人里ひとざとはなれました山懷やまふところで、仙人せんにん立直たちなほつてまをしました。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
をんな分別ふんべつせたむねを、すつとばすさま立直たちなほる。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
立直たちなほつて
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)