突飛つきとば)” の例文
全体侍たるものが弱いものいじめをして歩くは宜しくないこと、あまりお情ない、にわか盲目で感の悪いものを突飛つきとばすとはお情ない人々だ
ニキタはぱツとけるより、阿修羅王あしゆらわうれたるごとく、兩手りやうてひざでアンドレイ、エヒミチを突飛つきとばし、ほねくだけよと其鐵拳そのてつけん眞向まつかうに、したゝかれかほたゝゑた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
とぐべしと存ずるなり何とていつはりを申べきと問答の中にはやあけがたちかくなりければ安五郎はいそ立去たちさらんとしけるをお粂はまづまたれよと引とめる故安五郎は面倒めんだうなりと突飛つきとばすを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それだのに藻西太郎と云う奴は本統にひどい奴ですよ、うでしょう其泣て居る我が女房を邪慳じゃけんにも突飛つきとばしました、本統に自分のかたきとでも云う様に荒々しく突飛しました
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
ハタと突飛つきとばしましたが、必死の力は思いの外強く、繁代は兄の腕を離れなかったのです。
江戸の火術 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
なんかと騒ぎのなかで喧嘩が始まり、一層にごった返して、子供や老人としよりふみつぶされるやら、突飛つきとばさるゝやら、イヤもう大変の騒動でございます。
ニキタはぱッとけるより、阿修羅王あしゅらおうれたるごとく、両手りょうてひざでアンドレイ、エヒミチを突飛つきとばし、ほねくだけよとその鉄拳てっけん真向まっこうに、したたかれかおたたえた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
正「道理でわたくしを法印と間違えました、これは突飛つきとばしましょう、の様子では、あんな奴をなぜ飼って置くのです、早く追い出しておしまいなさいまし」
修行者がうしろから突飛つきとばしたから、ぐしゃッと彦五郎が倒れると、恐ろしい目方の物が上へ載ったから動きも引きも出来ない、すると修行者に首領かしらが打たれたと云うから
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
縁側から突飛つきとばしたり…こんなにきずが有るよ、あのね裁縫しごとが出来ないに出来る振をして、お父さんが帰ると広げて出来る振をして居るの、お父さんが出てくと、突然いきなり片付けて豌豆えんどうまめが好きで
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
村「あい、さア、友さん早く私を突飛つきとばしておくんなさい」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)