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秋口
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あきぐち
ふりがな文庫
“
秋口
(
あきぐち
)” の例文
微
(
かす
)
かな暗示が津田の頭に
閃
(
ひら
)
めいた。
秋口
(
あきぐち
)
に見る
稲妻
(
いなずま
)
のように、それは遠いものであった、けれども鋭どいものに違なかった。それは父の品性に関係していた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかし、野見さん父子はさっぱりしたもので、これが興業ものにはありがちのことで、一向悔やむには当りません。いずれ、
秋口
(
あきぐち
)
になって、そろそろ
涼風
(
すずかぜ
)
の吹く時分一景気附けましょう。
幕末維新懐古談:64 大仏の末路のあわれなはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
秋口
(
あきぐち
)
になるほど追ひ/\寸が伸びるのであるが、小さいうちは塩焼にもフライにも都合が悪いので、素焼きにして二杯酢に漬け、
苼莪
(
しょうが
)
を刻んだのをかけて、骨ごと食べるより仕方がない。
猫と庄造と二人のをんな
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
みのるが詰めて稽古に通ふ樣になつた時はもう冷めたい雨の降りつゞく
秋口
(
あきぐち
)
になつてゐた。雨の降り込む清月の椽に立つて、べろ/\した單衣一枚の俳優たちが秋の薄寒さをかこつ樣な日もあつた。
木乃伊の口紅
(旧字旧仮名)
/
田村俊子
(著)
草
(
くさ
)
は
其
(
そ
)
のまゝです……
近頃
(
ちかごろ
)
までに、四五
度
(
ど
)
、
越
(
こ
)
して
來
(
き
)
た
人
(
ひと
)
がありましたけれども、
何
(
ど
)
う
云
(
い
)
ふものか
住着
(
すみつ
)
きませんから、
別
(
べつ
)
に
手入
(
てい
)
れもしないので、
貴女
(
あなた
)
のおもの
好
(
ずき
)
のまゝに
殘
(
のこ
)
つて
居
(
ゐ
)
ます、……
秋口
(
あきぐち
)
には
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
華々しい
秋口
(
あきぐち
)
の烈しい日照り
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
何
(
なに
)
しろ
秋口
(
あきぐち
)
から
冬
(
ふゆ
)
へ
掛
(
か
)
けて
鴫
(
しぎ
)
なぞを
打
(
う
)
ちに
行
(
ゆ
)
くと、どうしても
腰
(
こし
)
から
下
(
した
)
は
田
(
た
)
の
中
(
なか
)
へ
浸
(
つか
)
つて、二
時間
(
じかん
)
も三
時間
(
じかん
)
も
暮
(
く
)
らさなければならないんですから、
全
(
まつた
)
く
身體
(
からだ
)
には
好
(
よ
)
くない
樣
(
やう
)
です
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
秋口
(
あきぐち
)
になるほど追い追い寸が伸びるのであるが、小さいうちは塩焼にもフライにも都合が悪いので、素焼きにして二杯酢に
漬
(
つ
)
け、
苼莪
(
しょうが
)
を刻んだのをかけて、骨ごと食べるより仕方がない。
猫と庄造と二人のおんな
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
鰺も鰯も夏の間は長さ
一寸
(
いっすん
)
ぐらゐのもので、
秋口
(
あきぐち
)
になるほど追ひ/\寸が伸びるのであるが、小さいうちは塩焼にもフライにも都合が悪いので、素焼きにして二杯酢に漬け、
苼莪
(
しょうが
)
を刻んだのをかけて
猫と庄造と二人のをんな
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
秋
常用漢字
小2
部首:⽲
9画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“秋”で始まる語句
秋
秋風
秋雨
秋海棠
秋波
秋日和
秋刀魚
秋草
秋霜
秋毫