“あきぐち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
秋口90.0%
開口10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
秋口あきぐちになるほど追ひ/\寸が伸びるのであるが、小さいうちは塩焼にもフライにも都合が悪いので、素焼きにして二杯酢に漬け、苼莪しょうがを刻んだのをかけて、骨ごと食べるより仕方がない。
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
みのるが詰めて稽古に通ふ樣になつた時はもう冷めたい雨の降りつゞく秋口あきぐちになつてゐた。雨の降り込む清月の椽に立つて、べろ/\した單衣一枚の俳優たちが秋の薄寒さをかこつ樣な日もあつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
それを見ると、その開口あきぐちを広くして裸足はだしで庭へおりたさ、遅い月が出て、庭は明るかった、池の傍を廻って、新緑のにおいのぷんぷんする植込みの下の暗い処を歩いて
雨夜草紙 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)