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疲労
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くたび
ふりがな文庫
“
疲労
(
くたび
)” の例文
旧字:
疲勞
など話しながら、足は
疲労
(
くたび
)
れても、
四方
(
あたり
)
の風景の
佳
(
い
)
いのに気も代って、
漸々
(
ようよう
)
発光路に着いたのがその日の午後三時過ぎでありました。
幕末維新懐古談:73 栃の木で老猿を彫ったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
そして大変
疲労
(
くたび
)
れて家に帰りました。宵のうちに、ちよつとお
復習
(
さらひ
)
をして(またあしたの朝お母さんに、笑はれては口惜しい)
目醒時計の憤慨
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
相手や、場合によってそうしなければならないこともあるでしょうが、始終そうやっていては誰だって
疲労
(
くたび
)
れてしまいます。
仏教人生読本
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「今日はお墓参りに往って、
疲労
(
くたび
)
れておりましょうから、もう、それにして置いて、あとは
明日
(
あす
)
の晩にしてもらいましょう」
悪僧
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
今日は退省後と見えて不断着の
秩父縞
(
ちちぶじま
)
の
袷衣
(
あわせ
)
の上へ南部の羽織をはおり、チト
疲労
(
くたび
)
れた博多の帯に
袂
(
たもと
)
時計の
紐
(
ひも
)
を
捲付
(
まきつ
)
けて、手に
土耳斯
(
トルコ
)
形の帽子を携えている。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
かぢ「それじゃア
疲労
(
くたび
)
れてるだろうから、あの二畳へ往って
木片
(
こッぱ
)
を隅の方へ片付けて、
薄縁
(
うすべり
)
を敷いてお
寐
(
ね
)
」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
罪に喘ぐ小羊達は、
跪
(
ひざまず
)
き、うなだれた頭を指で支えて、聖なる聖なる父の御名を
疲労
(
くたび
)
れる迄くり返した。
反逆
(新字新仮名)
/
矢田津世子
(著)
盛んにバンドを奏しているうちに、突然指揮者が手を
疲労
(
くたび
)
らせ、指揮棒を投げ出したのでございます。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
うむその
沈着
(
おちつ
)
いていて気性が高くて、まだ入用ならば学問が深くて腕が確かで男前がよくて品行が正しくて、ああ
疲労
(
くたび
)
れた、どこに一箇所
落
(
お
)
ちというものがない若者だ。
書記官
(新字新仮名)
/
川上眉山
(著)
ようやく
疲労
(
くたび
)
れて寝附いた貞之進は、いつも上二小間のはずの窓の障子へ一面日の当った頃目を覚し、
周章
(
あわ
)
てゝ起きて筆立に入てあった楊子を取り、
急
(
いそが
)
わしく使いかけたのがだん/″\緩くなって
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
「昨夜何時頃だったろう。
家
(
うち
)
で寝たのは十一時だったが、俺は
疲労
(
くたび
)
れていたもんだから、ぐっすり
睡
(
ねむ
)
って
了
(
しま
)
って、何にも知らなかった。お前は夜中に二三度起きたようだったが、何にも気がつかなかったかね」
秘められたる挿話
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
「うんフラフラになる程
疲労
(
くたび
)
れちまったよ」
空襲下の日本
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この麹町の裏店に住む
独身
(
ひとり
)
者は、近郷近在へ出て小間物の行商をやるのが本職で、
疲労
(
くたび
)
れた時とか天気の悪い日とかでないと店の戸は開けなかった。
山姑の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
見ると、何か
嵩張
(
かさば
)
る箱のようなものを
背負
(
しょ
)
って、額に汗を
掻
(
か
)
いて大分
疲労
(
くたび
)
れた
体
(
てい
)
である。
幕末維新懐古談:54 好き狆のモデルを得たはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
同じ日の夕暮時、東京の
自家
(
うち
)
の門をこつそりくゞつたのは、心身共にぐつたりと
疲労
(
くたび
)
れた清一だつた。自家の中にはもう灯が
点
(
つ
)
いて、湯殿の方からは煙がムラ/\と立ち昇つてゐた。
清一の写生旅行
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
山の中程には大きな
巌石
(
がんせき
)
が
屏風
(
びょうぶ
)
を立てたように
聳
(
そび
)
えた処があった。宣揚はそこまでおりて来ると
疲労
(
くたび
)
れて苦しくなって来たので、
路
(
みち
)
ぶちの
巌
(
いわ
)
に腰をかけて休んでいた。
悪僧
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「そんなに
疲労
(
くたび
)
れはしないですけれども、……では、
後
(
あと
)
は明晩にいたしましょう」
悪僧
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「やれ、やれ、みな
疲労
(
くたび
)
れたろう」
不動像の行方
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
“疲労”の解説
疲労(ひろう、en: Fatigue)は、無力とは異なる主観的感覚であり、徐々に始まる。無力とは異なり、疲労は休息(睡眠)によって軽減することができる。
(出典:Wikipedia)
疲
常用漢字
中学
部首:⽧
10画
労
常用漢字
小4
部首:⼒
7画
“疲労”で始まる語句
疲労困憊