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捲付
今日は退省後と見えて不断着の
秩父縞の
袷衣の上へ南部の羽織をはおり、チト
疲労れた博多の帯に
袂時計の
紐を
捲付けて、手に
土耳斯形の帽子を携えている。
白木綿に朱印をベタベタと
捺した巡礼の
笈摺を素肌に引っかけて、腰から下に色々ボロ
布片を継合わせた
垢黒い、大きな風呂敷
様のものを腰巻のように
捲付けている恰好を見ると
着
鮫鞘の大
脇差を帶し
晒の手拭を首に
捲付門口へ出て何も
太儀今度は此の藤八が一世一代命を
的の願ひ
筋娘を