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おとこおんな
ふりがな文庫
“
男女
(
おとこおんな
)” の例文
殿下の行啓と聞いて、四千人余の
男女
(
おとこおんな
)
が野辺山が原に集りました。馬も三百頭ではききますまい。それは源が生れて始めての
壮観
(
ながめ
)
です。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
まるで
男女
(
おとこおんな
)
の
情間
(
じょうあい
)
なんてものはなさそうですけど、今だって何じゃありませんか、惚れたのはれたのと、欲も得も忘れて一生懸命になる人もあるし
深川女房
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
虚無なんて事を考える女は、女として
価値
(
ねうち
)
のない女でしょうか。同窓の人達は皆私を「火星の女」とか「
男女
(
おとこおんな
)
」とか綽名を付けておられたようです。
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
むかしから
男女
(
おとこおんな
)
の影法師は憎いものに数へられてゐるが、要次郎とおせきはその憎い影法師を土の上に落しながら、
摺寄
(
すりよ
)
るやうに
列
(
なら
)
んであるいてゐた。
影を踏まれた女:近代異妖編
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
デュアック
愛蘭
(
アイルランド
)
が一国となり大国となるのは、いかなる王の力に依ってでもありません、ただ、その国民の
男女
(
おとこおんな
)
の尊とさに依らなければなりません。
ウスナの家
(新字新仮名)
/
フィオナ・マクラウド
(著)
▼ もっと見る
おいらも、焼きがまわったよ——あんな
男女
(
おとこおんな
)
みてえな奴にいのちまでもと惚れ込んだのも、只ごとじゃあなかったんだ——だが、じたばたしたってはじまらねえ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
日光へでも行くらしい、
男女
(
おとこおんな
)
の外国人の
綺麗
(
きれい
)
な姿が、彼等の前を
横
(
よこぎ
)
って行ったとき、お島は男に別れる自分の寂しさを
蹴散
(
けちら
)
すように、そう云って、嘆美の声を放った。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
芳紀
(
とし
)
正に
二八
(
にはち
)
ながら、
男女
(
おとこおんな
)
も
雌雄
(
めお
)
の浪、権兵衛も七蔵も、頼朝も為朝も、
立烏帽子
(
たてえぼし
)
というものも、そこらの
巌
(
いわお
)
の名と覚えて、崖に生えぬきの色気なし、
形
(
なり
)
にも
態
(
ふり
)
にも構わばこそ。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お浪の家は村で
指折
(
ゆびおり
)
の
財産
(
しんだい
)
よしであるが、
不幸
(
ふしあわせ
)
に
家族
(
ひと
)
が少くって今ではお浪とその母とばかりになっているので、
召使
(
めしつかい
)
も居れば
傭
(
やとい
)
の
男女
(
おとこおんな
)
も
出入
(
ではい
)
りするから朝夕などは
賑
(
にぎや
)
かであるが
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
そいから綿貫のこと「
男女
(
おとこおんな
)
」やとか「
女男
(
おんなおとこ
)
」やとかいうようになったのんやそうですが、そないいわれる時分にはぷッつり遊び止めてしもて、何処のお茶屋いも姿見せんようになった。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
お俊は、
附添
(
つけた
)
して、母より
外
(
ほか
)
にこの事件を知るものがないと言った。その口振で、三吉には、親戚の間に隠れた
男女
(
おとこおんな
)
の関係ということだけ読めた。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
高崎では、そこから
岐
(
わか
)
れて
伊香保
(
いかお
)
へでも行くらしい
男女
(
おとこおんな
)
の楽しい旅の明い姿の幾組かが、彼女の目についた。蓄音器をさげて父親を
悦
(
よろこ
)
ばせに行った小野田が思出された。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
叔母の家に帰ることを許されたお春も、人に誘われて、この
光景
(
ありさま
)
を見に行った。大きな輪を作って、足拍子
揃
(
そろ
)
えて、歌いながら廻って歩く
男女
(
おとこおんな
)
の群。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
源は御茶番の側を通りぬけて、
秣小屋
(
まぐさごや
)
の蔭まで参りますと、そこには
男女
(
おとこおんな
)
の群の中に、母親、叔母、外に身内の者も居る。源の若い妻——お隅も草を
藉
(
し
)
いて。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
この祭には、近在の若い
男女
(
おとこおんな
)
は言うに及ばず、遠い村々の
旦那
(
だんな
)
衆まで集って、町は人で埋められるのが例で、その熱狂した群集の気勢ばかりでも、
静止
(
じっと
)
していられないような思をさせる。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
お雪の部屋には、
生家
(
さと
)
から持って来た道具なども置かれた。大きな定紋の付いた
唐皮
(
からかわ
)
の箱には、娘の時代を思わせるような琴の
爪
(
つめ
)
、それから可愛らしい小さな
男女
(
おとこおんな
)
の人形なども入れてあった。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
以前には戦争を記念する為の銅像もなく、高架線もなく、大きな
建築物
(
たてもの
)
も見られなかった万世橋附近へ出ると、こうも多くの同胞が居るかと思われるほど、見ず知らずの
男女
(
おとこおんな
)
が広い道路を歩いている。
船
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「そこがあの本居先生と違うところさ。本居先生の方には
男女
(
おとこおんな
)
の恋とかさ、物のあわれとかいうことが深く説いてある。そこへ行くと、平田先生はもっと露骨だ。考えることが
丸裸
(
まるはだか
)
だ——いきなり、生め、ふやせだ。」
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
男
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“男女”で始まる語句
男女蔵
男女郎
男女間
男女両性
男女二人
男女陰陽
男女同権也
男女同席御法度