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決定
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けつじょう
ふりがな文庫
“
決定
(
けつじょう
)” の例文
「さればよ、惜しいのは、
朽
(
く
)
つるなき、流転の移りなき、名のみではある……が、又左殿、安んじておくりゃれ。
決定
(
けつじょう
)
はつけておるで」
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
畢竟
(
ひっきょう
)
私の安心
決定
(
けつじょう
)
とは申しながら、その実は私の朋友には正直
有為
(
ゆうい
)
の君子が多くて、何事を打任せても間違いなど
云
(
い
)
う
忌
(
いや
)
な心配は
聊
(
いささ
)
かもない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「これらは言ふに足らざるもの、
五闡提
(
ごせんだい
)
等の
悪比丘
(
あくびく
)
の如し。
決定
(
けつじょう
)
地獄に落つる心ばへなり」(随聞記第五)。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
このゆえに彼らはヘーゲルを聞いて、彼らの未来を
決定
(
けつじょう
)
しえたり。自己の運命を改造しえたり。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして私はその悪からのがれる希望を失いました。私は
所詮
(
しょせん
)
地獄行きと
決定
(
けつじょう
)
しました。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
▼ もっと見る
またもし、摩利信乃法師の申し条に疑いあって、仏菩薩が妖魔か、天上皇帝が邪神か、
決定
(
けつじょう
)
致し兼ぬるとあるならば、いかようにも
法力
(
ほうりき
)
を
較
(
くら
)
べ合せて、いずれが
正法
(
しょうぼう
)
か弁別申そう。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
我
(
おれ
)
も随分虫持ちだが悟って見ればあの
譬諭
(
たとえ
)
の通り、
尖
(
とが
)
りあうのは互いにつまらぬこと、まんざら
敵
(
かたき
)
同士でもないに身勝手ばかりは我も云わぬ、つまりは和熟した
決定
(
けつじょう
)
のところが欲しいゆえに
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
別の子細そうらわず、ただし
三心四修
(
さんじんししゅう
)
など申すことの候は。
決定
(
けつじょう
)
して南無阿弥陀仏にて往生するぞと。おもううちにこもり候なり。このほかにおくふかきことを存せば二尊のあわれみにはずれ。
法然行伝
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「わしのことは、くれぐれ、案じてたもるな、この通り、ひところよりは、心の
決定
(
けつじょう
)
を得て、体もすこやかに暮しておる」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夫
(
そ
)
れと同様に、例えば私が自身自家の経済に
就
(
つい
)
ては、何としても他人に対して不義理はせぬと心に
決定
(
けつじょう
)
して居るから、危い事を犯すことが出来ない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
他のすべての
家来
(
けらい
)
が皆そむき去っても、有王だけはきっと最後まで守護していてくれるだろう。(間)しかし、もしも、もしも。(間)わしの苦しみは
決定
(
けつじょう
)
することのできない苦しみだ。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
愈々
(
いよいよ
)
影法師の仕業に定まったるか、エヽ
腹立
(
はらだた
)
し、我
最早
(
もはや
)
すっきりと思い断ちて
煩悩
(
ぼんのう
)
愛執
(
あいしゅう
)
一切
棄
(
すつ
)
べしと、胸には
決定
(
けつじょう
)
しながら、
尚
(
なお
)
一分
(
いちぶん
)
の未練残りて
可愛
(
かわゆ
)
ければこそ
睨
(
にら
)
みつむる彫像、
此時
(
このとき
)
雲収り
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
これをもって平常底の
行持
(
ぎょうじ
)
とすることに
決定
(
けつじょう
)
する。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
唯独立独歩と安心
決定
(
けつじょう
)
したから、政府に依りすがる気もない、役人達に頼む気もない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「おうッ、これにおるッ。弥平治どのだの。御城内の
決定
(
けつじょう
)
、如何になったか」
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
殊にお辰は
叔父
(
おじ
)
さえなくば
大尽
(
だいじん
)
にも望まれて
有福
(
ゆうふく
)
に世を送るべし、人は人、我は我の思わくありと
決定
(
けつじょう
)
し、置手紙にお辰
宛
(
あ
)
て
少許
(
すこしばかり
)
の恩を
伽
(
かせ
)
に
御身
(
おんみ
)
を
娶
(
めと
)
らんなどする
賎
(
いや
)
しき心は露持たぬ由を
認
(
したた
)
め
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
安心と
決定
(
けつじょう
)
ができないために、一時は、ちかごろ支那から帰朝した
栄西
(
えいさい
)
禅師のところへ走ったが、そこでも、
求道
(
ぐどう
)
の光がつかめないので、あなたこなた、
漂泊
(
ひょうはく
)
したあげくに、去年の秋から
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
決
常用漢字
小3
部首:⽔
7画
定
常用漢字
小3
部首:⼧
8画
“決定”で始まる語句
決定的
決定性