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正体
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しやうたい
ふりがな文庫
“
正体
(
しやうたい
)” の例文
旧字:
正體
が、
名
(
な
)
ではない。ばさりと
称
(
とな
)
へたは
其
(
そ
)
の
音
(
おと
)
で、
正体
(
しやうたい
)
は
二本
(
にほん
)
の
番傘
(
ばんがさ
)
、ト
蛇
(
じや
)
の
目
(
め
)
に
開
(
ひら
)
いたは
可
(
いゝ
)
が、
古御所
(
ふるごしよ
)
の
簾
(
すだれ
)
めいて、ばら/\に
裂
(
さ
)
けて
居
(
ゐ
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
僕にも時々
夏目
(
なつめ
)
先生の書を
鑑定
(
かんてい
)
してくれろと言ふ人がある。が、僕の眼光ではどうも判然とは鑑定出来ない、唯まつ赤な
贋
(
に
)
せものだけはおのづから
正体
(
しやうたい
)
を現はしてくれる。
続澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
何
(
ど
)
うかしたか、お
浦
(
うら
)
。はてな、
今
(
いま
)
転
(
ころ
)
んだつて、
下
(
した
)
へは
落
(
おと
)
さん、
怪我
(
けが
)
も
過失
(
あやまち
)
も
為
(
し
)
さうぢやない。
何
(
なん
)
だか
正体
(
しやうたい
)
がないやうだ。
矢張
(
やつぱ
)
り
一時
(
いちじ
)
に
疲労
(
つかれ
)
が
出
(
で
)
たのか。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おゝ、
船
(
ふね
)
を
焼
(
や
)
いたは
貴様
(
きさま
)
だな。それ
見
(
み
)
ろ、それ
見
(
み
)
ろ。
汝
(
うぬ
)
、
魔物
(
まもの
)
。
山猫
(
やまねこ
)
か、
狒々
(
ひゝ
)
か、
狐
(
きつね
)
か、
何
(
なん
)
だ!
悪魔
(
あくま
)
、
女房
(
にようばう
)
を
奪
(
うば
)
つた
奴
(
やつ
)
。せめて、
俺
(
おれ
)
に、
正体
(
しやうたい
)
を
見
(
み
)
せてくれ。
一生
(
いつしやう
)
の
思出
(
おもひで
)
だ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“正体”の意味
《名詞》
人物や事物のかくされた本来の姿や形。本体。素性。
正気。意識。
仏教でいう神や仏の本体。御神体。
(出典:Wiktionary)
正
常用漢字
小1
部首:⽌
5画
体
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
“正”で始まる語句
正
正午
正直
正面
正月
正気
正鵠
正宗
正行
正吉