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檣燈
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しやうとう
海面より
高き
白色の
光は
海上法に
從ひ
甲板より二十
尺以上高く
掲げられたる
檣燈にて、
今や、
何等かの
船は、
我が
弦月丸の
後を
追ふて
進航しつゝ
來るのであつた。
安全進航の
表章となるべき
球形の
檣燈が、
何かの
機會で
糸の
縁を
離れて、
檣上二十
呎ばかりの
所から
流星の
如く
落下して、あはやと
言ふ
間に
船長が
立てる
船橋に
衝つて、
燈は
微塵に
碎け