“檣竿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうかん50.0%
しやうかん50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今やその檣竿しょうかんに翻々たるの花旗はすでに天涯地角、至るところの人をして尊敬せしむるの力を有せり。おもうに数年を出でずして人をしてさらに恐怖せしむるところのものとなるや必せり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
数万の烟筒は煙を吐いてために天日を暗からしめ、雲のごとき高楼、林のごとき檣竿しょうかん錐鑿すいさく槓杆こうかん槌鍛ついたんの音は蒸気筒の響き、車馬轣轆れきろくの声とともに相和して、晴天白日雷鳴を聞くがごとくならん。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
山道を登りていたゞきに至りし時、我は早く地平線上一帶の銀色を認め得たり。是れハドリア海なり。脚下に大波の層疊せるを見るは、群巒ぐんらんの起伏せるなり。既にして碧波の上に、檣竿しやうかんの林立せるを辨ず。